売上一〇〇万円と、所得一〇〇万円は違う
2026年の独自例で、業務委託などの年間売上が百万円で、対象となる必要経費が二十万円なら、その範囲の所得は八十万円です。一方、「所得が百万円」という話なら、経費を引いた後の金額を指します。この違いをそろえないと、同じ数字で税額を比べられません。
副業が雇用による給与の場合は、実費の経費を同じ方法で差し引く計算ではありません。ほかの所得との合算や控除も関係するため、収入の呼び名から所得区分を確かめます。
単一の税率で試算できるのは、前提を置いた場合
追加所得八十万円の全額が、所得税率十%の区分に収まると仮定すれば、所得税の増加は八万円です。復興特別所得税や住民税、控除の変化等を除いた説明用の計算です。売上百万円に十%を掛ける例とも、すべての人の税額が八万円という話とも違います。
実際には、追加前の課税所得と追加後の課税所得で、税率の区分をまたぐ場合があります。所得税は超過累進税率なので、高い区分に入ると全所得へ新しい税率を掛け直すわけではありません。対象年分の速算表などを使い、副業を含める前後の税額で比較します。
八十万円を、すぐ使える手取りとしない
帳簿上の所得八十万円から、所得税等の精算や翌年度の住民税に備える資金が必要になります。年内の入金と、年末に未入金の報酬も区別します。すでに源泉徴収されている税額があれば、最終税額と別に精算する対象です。
支出を増やして所得を下げても、その金額が全額戻るわけではありません。不要な機材を買えば、その代金だけ現金が減り、その年に全額費用になるかも別の判断です。税負担を含む採算と、買い物をする必要性を分けます。
百万円を超えたら一律に変わる制度ではない
一定の給与所得者向けの所得税の申告不要制度は、給与・退職所得以外の所得の合計等で判断します。売上百万円という数字が、そのまま共通の申告基準になるわけではありません。住民税の申告、社会保険、消費税の条件もそれぞれ別です。
売上、必要経費、所得、本業を含む税額、源泉徴収額を別欄に整理すれば、「百万円稼ぐといくら残るか」を条件付きで試算できます。収入が増えた分をすべて使う前に、いつ何の納付があるかを資金表へ入れると、税額と支払い時期を一緒に追えます。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。