黒鳥理論とは?デメリットでわかる投資判断の使い方

想定外が怖いという理由だけでは、配分を決められない

黒鳥、ブラックスワンという言葉を知ると、いつ大きな損失が来るか分からないので、すべての投資をやめるしかないと感じることがあります。一方、黒鳥対策をうたう商品があれば、条件を読まずに安心してしまう場合もあります。

この概念は予測の限界を考えるものですが、一つの商品の安全や、誰にでも同じ資産配分を勧める答えを与えるものではありません。対策にも費用や別のリスクがあるかを読む必要があります。

現金を残す配分の、違う結果を比べる仮例

独自の仮例で、同じ100万円を、Aでは全額株式、Bでは同じ株式80万円と現金20万円に分けるとします。期間中の売買や追加投資はなく、現金の名目額は変わらず、税金、費用、配当、利息は除きます。

株式が50%下がる条件なら、Aは50万円、Bは株式40万円と現金20万円で60万円です。Bは下落時に残る金額が多いものの、損失自体は40万円あります。反対に株式が10%上がる条件なら、Aは110万円、Bは88万円と20万円で108万円です。

Bの配分が常に有利、現金20%が正解、という結論ではありません。株式の値動きは二つの仮定であり、その発生確率や実際の黒鳥を示していません。損失への備えと、上昇した時の成果を同じ条件で比較する例です。

何でも黒鳥と呼ぶと、調べられる問題が残る

借入の期限が近い、保有が一社へ集中している、売却に承認が必要といった条件は、資料で調べられる場合があります。それまで想定外の一語で片付けると、準備できる箇所を見落とします。

Talebの概念では、起きた後に予見できたような説明を作ることも焦点です。ただ、事後に原因が分かったという話から、事前の資料や契約を読む意味まで失うわけではありません。

対策を検討する際は、どの損失を抑える仕組みか、その条件を外れる場合はどうなるか、毎年の費用や換金の制約は何かを分けます。名称だけでは、効き方は分かりません。

一つの計算で、安全が確定したと思わない

2012年のTalebらの研究は、モデルの誤りや、ショックが少し大きくなる時の損失の膨らみ方にも目を向けています。精密そうな数字でも、使った条件と違う状況に対する保証にはなりません。

家計では必要な支払い、収入が途切れた時の資金、保有先の偏りを具体的に把握します。現金にも物価による購買力の変化はあり、すべての不確実さがなくなる資産とみなすことはできません。不安をなくす商品探しだけで終えず、自分が対応できる条件を確かめることが要点です。

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