PTS BASIC PTS株とは? 株は同じ、売買する市場が違う 東証 中心市場の価格 PTS 別の注文板で売買 違うのは株ではなく、約定する場所。

PTS株とは何か

PTS株とは、一般に

「PTSで売買される上場株式」

を指す言い方です。

株式そのものが通常取引用とPTS用に分かれているわけではありません。

たとえば、ある東証上場銘柄を東証で買うこともあれば、PTSで買うこともあります。買ったあとに保有している株式は同じ銘柄です。

通常取引との違い

違いは、株そのものではなく売買の場です。

項目東証などの取引所取引PTS取引
売買する場所証券取引所民間事業者が運営する私設取引システム
取引時間立会時間中心夜間を含む場合がある
価格中心市場の価格になりやすい東証と少しずれることがある
流動性比較的厚い銘柄や時間帯で薄くなりやすい
利用方法通常注文PTS指定注文やSOR注文など

PTS株という言葉を見たときは、「何の株か」より「どの市場で約定するのか」を見る方が実務では大事です。

PTS株は危ない株なのか

ここは誤解されやすいところです。

PTSで取引されているからといって、その株が怪しいわけではありません。PTS自体は、金融商品取引法上の枠組みの中で運営されている取引の場です。

ただし、東証より参加者が少ない時間帯では、価格が飛びやすくなったり、希望価格で約定しにくくなったりします。

つまり、

  • 株が危ないのではなく
  • 取引環境に独特の注意点がある

と考える方が近いです。

PTS株を使う場面

初心者がPTS株を意識しやすいのは、次のような場面です。

  • 決算発表後に夜間の値動きを見たいとき
  • 東証より有利な価格で約定できる可能性を探したいとき
  • SOR注文でどの市場に回るのか気になるとき
  • 日中に約定しなかった注文の代わりに夜間でも取引したいとき

特に楽天証券やSBI証券、松井証券などでは、PTSを前提にしたサービス説明が多く、初心者でも目に触れやすいです。

PTS株で注意したいこと

価格が東証と同じとは限らない

PTSは独立した注文板で価格が決まるため、東証終値とPTS現在値が一致するとは限りません。

夜間は流動性が薄くなりやすい

夜間PTSは便利ですが、参加者が少ない時間帯ではスプレッドが広がりやすくなります。

権利取りのタイミングには注意が必要

PTSで買った株でも権利取得の考え方は通常の株式と同じですが、権利付最終日の日中取引後に始まる夜間取引は、権利落ち後の扱いになることがあります。配当や株主優待を意識するなら、取引日と受渡日の扱いを確認しておきたいところです。

初心者向けの見方

PTS株という言葉を見たときは、次の順で確認すると分かりやすいです。

  1. その株はどの市場で約定しようとしているか
  2. 東証とPTSで価格差があるか
  3. 出来高や板の厚さは十分か
  4. 夜間取引なのか日中PTSなのか
  5. 利用証券会社が直接PTS注文に対応しているか、SOR経由なのか

最初は「PTS株」という言葉に引っ張られず、普通の上場株を別の市場で売買しているだけだと理解するとだいぶ楽です。

まとめ

PTS株とは、PTSで売買される上場株式を指す言い方です。

株そのものが別物になるわけではありませんが、売買する市場が東証と違うため、取引時間、価格、流動性、約定のしやすさに差が出ます。

初心者がまず押さえたいのは次の3点です。

  • PTS株は特別な銘柄ではない
  • 違いは「株」ではなく「売買の場」
  • 夜間や低流動性の時間帯は価格の見え方が変わりやすい

PTSは便利な選択肢ですが、まずは東証との違いを小さく観察するところから始めるのが安心です。

PTS初心者向けシリーズ

出典・参考