楽天証券のIPOとは
IPOは、未上場企業の株式が証券取引所に上場し、一般の投資家が市場で売買できるようになることです。
楽天証券では、取り扱いのあるIPO銘柄についてブックビルディングに参加し、抽選に当選すると公開価格で購入できる可能性があります。
ここで押さえたいのは、楽天証券で買えるのは「楽天証券が取り扱うIPO銘柄」です。すべてのIPOに申し込めるわけではありません。まずは楽天証券のIPOページで、現在取扱中の銘柄とスケジュールを確認します。
楽天証券でIPOを購入する流れ
1. 楽天証券の総合口座を開設する
IPOに申し込むには、楽天証券の総合口座が必要です。
楽天証券の国内IPOは、総合口座を持つ個人が対象です。未成年口座でも申し込めますが、法人口座は対象外とされています。
口座開設には本人確認書類やマイナンバーの登録が必要です。IPOの募集期間は短いことが多いので、気になる銘柄が出てから口座開設を始めると間に合わない場合があります。
2. IPOの募集情報を確認する
楽天証券にログインし、IPO・POのページで取扱銘柄を確認します。
見るポイントは次の通りです。
- ブックビルディング期間
- 公開価格決定日
- 購入申込期間
- 上場予定日
- 仮条件
- 公開価格
- 申込株数単位
- 事業内容
- 目論見書
初心者は、上場予定日だけを見ると手続きの締切を逃しがちです。実際に大事なのは、ブックビルディングの最終時刻、公開価格決定日、購入申込期間です。
ブックビルディングに申し込む
楽天証券で国内IPOを購入したい場合、まずブックビルディングに申し込みます。
ブックビルディングでは、申込株数と申込価格を入力します。楽天証券の取引ルールでは、ブックビルディング期間は原則として期間初日の0時から最終日の10時50分までです。
この段階では、預り資産や買付余力による資金拘束はありません。ここは初心者にとって使いやすい点です。
ただし、申込価格には注意が必要です。申込価格が公開価格を下回った場合、抽選対象外になります。申込価格の訂正はできないため、変更したい場合はブックビルディング期間中に取り消して再申込します。
抽選日までに資金を用意する
楽天証券の国内IPOでは、抽選日である公開価格決定日の18時までに、抽選に必要な資金を用意します。
必要な資金は、次の計算です。
ブックビルディング申込株数 × 公開価格
たとえば公開価格が1,500円で、100株申し込んだ場合は15万円が目安になります。
楽天銀行とのマネーブリッジで自動入出金(スイープ)を設定している場合、楽天銀行に残高があれば証券口座への入金操作が不要になる場合があります。ただし、実際に抽選対象になるかどうかは買付可能額と各銘柄の条件で確認します。
同じ日に複数のIPOへ申し込む場合は、必要資金を合計で見ます。1銘柄分だけ用意していると、別の銘柄で抽選対象外になることがあります。
抽選結果を確認する
楽天証券では、公開価格決定日の18時以降に抽選が行われます。
結果は主に次の3つです。
| 結果 | その後の対応 |
|---|---|
| 当選 | 購入申込期間内に購入申込を行う |
| 補欠当選 | 購入申込を行い、繰上当選の結果を待つ |
| 落選 | その銘柄は購入できない |
抽選結果は、楽天証券にログイン後のIPOトップやお知らせで確認できます。登録メールアドレスにも結果が届くとされていますが、最終的には取引画面で確認する方が確実です。
当選後は購入申込を忘れない
楽天証券のIPOで一番つまずきやすいのがここです。
当選しただけでは、購入は確定しません。購入申込期間内に、ウェブサイトから購入申込を行う必要があります。
補欠当選の場合も、購入を希望するなら購入申込を行います。その後、購入辞退などで未配分株が出た場合、補欠当選順位に応じて繰上当選になる可能性があります。
購入申込期間内に手続きしない場合、当選または補欠当選していても購入意思がないものとして扱われ、配分対象外になります。ここは本当に地味ですが、IPOでは大事です。
上場後はどうなるか
購入したIPO株は、上場日以降に市場で売買できます。
楽天証券では、購入したIPO・PO銘柄について、上場日(売買開始日)の前営業日17時頃から通常の国内株式と同じように売却注文が可能になると案内しています。
上場日に初値が公開価格を上回れば利益が出る可能性があります。逆に、公開価格を下回ることもあります。IPOは人気がある一方で、上場直後は売買が集中しやすく、価格が大きく動くことがあります。
公開価格で買えたかどうかだけで判断せず、事業内容、業績、上場時の時価総額、市場環境を見ておきたいところです。
楽天証券でIPOを利用するメリット
楽天証券でIPOに申し込むメリットは、手続きの流れがネットで完結しやすいことです。
主なポイントは次の通りです。
- ブックビルディング申込時点では資金拘束がない
- 取引実績や預り資産にかかわらず、抽選に申し込んだ人を公平に抽選すると案内されている
- 国内IPOの購入時手数料は無料とされている
- 楽天銀行マネーブリッジの自動入出金に対応している
- 上場後も同じ楽天証券口座で売買できる
ただし、メリットだけで選ぶのは早いです。IPOは証券会社ごとに取扱銘柄数、申込ルール、抽選方式、資金拘束のタイミングが異なります。楽天証券で申し込める銘柄かどうかを最初に確認します。
注意点
必ず当選するわけではない
人気のIPOは申し込みが多く、落選することがあります。
楽天証券は公平な抽選を案内していますが、公平だから当たりやすいという意味ではありません。申し込みが多ければ、当然ながら当選確率は下がります。
資金不足だと抽選対象外になる
ブックビルディング時点では資金拘束がなくても、抽選時点では必要資金が必要です。
公開価格決定日の18時までに、申込株数に応じた資金を用意します。資金不足、他の取引による買付可能額の変化、複数IPOの同時申込には注意が必要です。
IPOだから利益が出るとは限らない
IPOは初値が公開価格を上回ることもありますが、必ずではありません。
上場直後は期待先行で買われることもあれば、地合いの悪化や需給の重さで公開価格を下回ることもあります。短期で売る場合も、長期で持つ場合も、目論見書を読まずに申し込むのは危ういです。
初心者向けチェックリスト
申し込み前に、最低限この項目を確認します。
- 楽天証券で取扱中のIPOか
- ブックビルディング期間はいつまでか
- 公開価格決定日はいつか
- 購入申込期間はいつか
- 公開価格決定日の18時までに必要資金を用意できるか
- 申込価格が公開価格を下回ると抽選対象外になることを理解したか
- 当選後に購入申込が必要なことを理解したか
- 事業内容と目論見書を確認したか
- 公開価格、時価総額、同業比較を見たか
- 上場後に売るのか、保有するのかを決めているか
よくある質問
楽天証券ではブックビルディング申込時に資金が必要ですか?
国内IPOでは、ブックビルディング申込時点の預り資産や買付余力は不要と案内されています。ただし、抽選日である公開価格決定日の18時までに必要資金を用意する必要があります。
当選したら自動で購入されますか?
自動では購入されません。当選または補欠当選した場合、購入申込期間内に購入申込を行う必要があります。手続きを忘れると、購入意思がないものとして扱われます。
楽天証券のIPOは手数料がかかりますか?
楽天証券は、新規公開株式(IPO)の購入時手数料は無料と案内しています。ただし、上場後に売買する場合の取引条件や手数料体系、税金は別途確認します。
補欠当選はどうすればいいですか?
購入を希望する場合は購入申込を行い、繰上当選の結果を待ちます。購入辞退などで未配分株が出た場合、補欠当選順位に従って繰上当選となる可能性があります。
まとめ
楽天証券でIPO株を買う流れは、口座開設、ブックビルディング、入金、抽選、購入申込です。
特に大事なのは、ブックビルディング申込だけでは購入が確定しないこと。抽選日までに資金を用意し、当選または補欠当選したら購入申込期間内に手続きします。
楽天証券はネットで申し込みやすく、国内IPOの購入時手数料無料やブックビルディング時の資金拘束なしといった特徴があります。一方で、当選は保証されません。IPOは公開価格割れのリスクもあります。
申し込む前には、楽天証券の公式スケジュール、目論見書、公開価格、上場日、資金の締切を確認します。IPOは「申し込めるか」だけでなく、「その会社をその価格で買いたいか」まで見ておく方が、あとで慌てずに済みます。
IPO初心者向けシリーズ
- IPOとは?初心者向けに仕組みやメリット・デメリットを解説
- IPO株の買い方|抽選の申し込みから購入までの流れ
- SBI証券でIPO株を買う方法|IPOチャレンジポイントも解説
- IPO当選後にやること|購入手続きから受渡日までを分かりやすく解説
- IPO株の初値売りとは?やり方・タイミング・注意点を解説
- IPO株の売り方|成行注文・指値注文の違いと売却の流れ
出典・参考
- 楽天証券「新規公開株式(IPO)/公募・売出(PO)」
- 楽天証券「新規公開株式(IPO)/公募増資・売出(PO) 取引ルール」
- 楽天証券「新規公開株式(IPO)/公募増資・売出(PO)をはじめるには」