今日の見方
最初に見るのは、会社計画に対する上振れ幅だ。Q2売上高962.21億ドルは、前回会社予想910億ドルの中心値を約5.74%上回り、予想レンジ上限の928.2億ドルも超えた。データセンターも前四半期比18%増で、AIインフラ投資の減速を示す決算ではない。
ただし、良い決算と株価上昇は同義ではない。市場はすでに高成長を前提にしている。Q3売上高見通しがQ2実績から約12%増となる一方、粗利率見通しはQ2の75.0%から74.0%へ下がる。売上の伸びだけでなく、Vera Rubinの量産立ち上げを含む製品構成やコストが採算へどう表れるかが次の論点になる。
注目ニュース
1. 売上高は962.21億ドル、会社予想の上限を突破
NVIDIAのQ2売上高は962.21億ドルで、前四半期比18%増、前年同期比106%増。GAAP営業利益は637.34億ドルと前年同期比124%増、非GAAP希薄化後EPSは2.22ドルだった。
投資家が見る点: 全社売上と利益は強い。ここからは「予想を超えた」という見出しより、次の四半期も二桁の前四半期比増収を維持できるか、売上の伸びが粗利率とキャッシュ創出を伴うかが評価軸になる。
2. データセンターは890億ドル、全社増収をけん引
データセンター売上高は890億ドル。前四半期比18%増、前年同期比117%増となった。NVIDIAはVera Rubinが本格生産に入り、CoreWeave、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureなどのパートナーでラックが稼働していると説明した。
投資家が見る点: AI半導体需要は、全社売上の大半を占めるデータセンターの実績で確認できた。次はRubinの量産がBlackwell需要を途切れさせず、計算・ネットワーク・ラック全体の売上へつながるかを見る。製品発表の多さではなく、納入と採算が焦点だ。
3. Q3売上高見通しは1,080億ドル、中国寄与は織り込まず
会社はQ3売上高を1,080億ドル±2%と予想した。中心値はQ2実績比で約12%増となる。なお、この見通しには中国向けデータセンター計算売上を含めていない。
投資家が見る点: 中国を見込まなくても1,000億ドルを超える売上計画を示した点は強い。反対に、中国での販売規制、製品認可、顧客構成は上振れ余地だけではなく不確実性でもある。中国売上の再開を先回りせず、会社が見通しへ織り込んだ時点で評価したい。
4. Q3粗利率見通しは74.0%、売上成長との両立を確認
Q2のGAAP・非GAAP粗利率はともに75.0%だった。Q3見通しは両ベースとも74.0%±0.5ポイントで、中心値では1ポイント低下する。営業費用もGAAP92億ドル、非GAAP90億ドルを見込む。
投資家が見る点: Rubinの立ち上げ局面では売上だけを追うと、製品移行や供給網のコストを見落とす。74%が十分に高い水準であることと、前四半期から低下することは両立する。Q3では増収率と粗利率がどこで落ち着くかをセットで見る局面だ。
5. 日本の半導体株は「NVIDIA関連」で一括りにしない
NVIDIAの決算は日本時間8月27日の半導体株に波及しやすい。ただし、各社とNVIDIAの業績との距離は同じではない。
| 銘柄 | 今回の決算から拾う材料 |
|---|---|
| アドバンテスト(6857) | GPU・AI/HPC半導体の数量増とテスト複雑化 |
| 東京エレクトロン(8035) | AI投資継続が先端ロジック・メモリーの設備投資へ波及するか |
| ディスコ(6146) | HBM・先端パッケージを含む高性能半導体の加工需要 |
| レーザーテック(6920) | GPU売上より、ファウンドリーの先端投資とEUVマスク需要 |
投資家が見る点: 寄り付きの方向だけで決算の評価を決めない。アドバンテストは比較的近い一方、東京エレクトロンやレーザーテックは顧客の設備投資計画を経由する。決算直後の連想買いと、各社の受注・利益へ届く時間軸は別だ。
確認しておきたい日程
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月27日 | 日本株がNVIDIA決算を織り込む最初の取引日 |
| 2026年9月10日 | NVIDIA配当の基準日 |
| 2026年10月1日 | 1株0.25ドルの四半期配当支払予定日 |
| 次回決算 | Q3売上高1,080億ドル±2%、粗利率74.0%±0.5ポイントとの比較 |
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- 2026年8月26日 日本株朝刊
出典
- NVIDIA「NVIDIA Announces Financial Results for Second Quarter Fiscal 2027」、2026年8月26日公表、8月27日確認
- NVIDIA「NVIDIA Announces Financial Results for First Quarter Fiscal 2027」、2026年5月20日公表、8月27日確認