1. 1Qは増益、通期計画の進捗は26.8%
2027年2月期第1四半期の連結業績は次の通りです。
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,816.63億円 | +7.9% |
| 営業利益 | 178.90億円 | +16.8% |
| 経常利益 | 187.94億円 | +18.9% |
| 純利益 | 128.57億円 | +19.0% |
営業利益は売上高より8.9ポイント速く伸びました。会社の通期計画は次の通りです。
- 売上高:7,291.93億円
- 営業利益:668.42億円
- 経常利益:688.25億円
- 純利益:473.21億円
1Q時点の進捗率は売上高約24.9%、営業利益約26.8%、経常利益約27.3%、純利益約27.2%です。季節商品の販売時期や天候で売れ方が変わるため、この進捗を単純に4倍して通期を推定することはできません。2Q累計の利益率を計画と比べます。
2. 既存店は6〜7月に失速、8〜9月に反発
主力「しまむら」の既存店売上高は次のように推移しました。
| 月 | 前年比 |
|---|---|
| 3月 | 108.5% |
| 4月 | 106.7% |
| 5月 | 106.7% |
| 6月 | 98.0% |
| 7月 | 94.9% |
| 8月 | 105.3% |
| 上期累計 | 102.8% |
第1四半期の107.2%から、第2四半期は98.9%へ低下しました。客数は97.5%、客単価は101.8%。客単価の上昇が客数減の一部を補っています。月次売上だけでは、値引きが増えたか、売れ残りが出たかまでは分かりません。
9月は主力しまむらが反発し、
- 既存店売上高:110.4%
- 全店売上高:110.9%
- 客数:103.8%
- 客単価:106.8%
となりました。アベイル既存店は112.9%、バースデイ既存店は115.2%です。
ただし、9月分は上期業績に含まれません。7月の落ち込みから8月、9月と売上が戻った流れを、会社が下期の見通しにどう織り込むかを確認します。バースデイも2Qは93.8%、上期累計は99.3%でしたが、9月は115.2%に伸びています。
3. 粗利率を守れたか、在庫が増えていないか
前年上期は売上高3,435.77億円、営業利益314.61億円で、営業利益率は約9.2%でした。今期は粗利率と営業利益率を分けて見ます。粗利率が下がっていれば値下げや仕入れコスト、営業利益率まで下がっていれば販管費の動きも確認が必要です。売上高だけでは値下げの影響を判断できません。
売れ残りが出れば、後の値下げや在庫処分につながり、次シーズン商品の売り場を圧迫します。貸借対照表の「商品」が前年同期よりどれだけ増えたかを、売上の伸びと並べて確認します。
4. 通期予想を引き上げるか
通期営業利益予想は668.42億円、1Q実績は178.90億円で進捗率26.8%です。上期営業利益が前年の314.61億円を上回り、9月の回復を会社が続く動きと見れば、上方修正への期待が出る余地はあります。
冬物の売れ行きや天候、年末年始商戦はまだ見通せません。予想の修正有無だけでなく、会社がどんな前提で下期を見ているかに注目です。
【決算発表後に確認する5項目】
発表後は、まず次の5点を確認します。
- 上期営業利益が前年314.61億円をどれだけ上回ったか
- 営業利益率が前年約9.2%から改善したか
- 商品在庫が売上以上に増えていないか
- 通期営業利益668.42億円の予想を修正したか
- 9月の既存店+10.4%について会社がどう説明するか
見る順番は、売上高より粗利率と在庫、そのうえで下期見通しです。値下げの影響は売上だけではつかめません。
【まとめ】
焦点は、既存店売上が前年を下回った2Qの採算と在庫です。9月の回復を会社が下期の見通しにどう織り込むかも確認します。決算発表後に実績値を反映して更新します。