記事の図解

TOB価格は1株2,200円

公開買付者はTX1株式会社で、テクノプロ・ホールディングスの傘下企業です。

主な条件は次の通りです。

項目内容
対象プロジェクトホールディングス普通株式・新株予約権
普通株式TOB価格1株2,200円
新株予約権TOB価格1個1円
買付期間2026年9月29日〜11月11日
買付予定数5,693,559株
買付下限3,554,400株
買付上限なし
決済開始予定11月18日
目的完全子会社化
上場TOB成立後、上場廃止予定

会社側もTOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨しています。

プレミアムは約98%

2,200円は発表前営業日の2026年9月25日終値1,110円を1,090円上回り、プレミアムは98.2%です。

TOB価格と市場価格の差は、TOB成立や手続き完了を保証しません。成立しない場合や手続きに時間がかかる場合には、株価が大きく動くおそれがあります。

買収の狙い

プロジェクトホールディングスは、大企業向けのDX支援やコンサルティングを中心に事業を展開しています。

テクノプロ側は、技術者派遣に加え、高付加価値なコンサルティングやDX・AIの実装支援を広げる方針です。

今回の買収では、両社の次の経営資源を組み合わせる方針です。

  • プロジェクトHDのDXコンサルティング力
  • テクノプロの顧客・営業基盤
  • 技術者・人材基盤
  • AI関連の開発・実装力

買収後の焦点は、テクノプログループの顧客・人材基盤を、プロジェクトHDのコンサルティングや実装支援につなげられるかです。発表資料は統合の方向性を示していますが、利益への寄与時期や規模は明らかにしていません。

算定レンジは手法ごとに差

公開資料では、株式価値算定として複数の手法が使われています。

  • 市場株価法:1,049〜1,110円
  • 類似公開会社比較法:942〜1,332円
  • DCF法:1,913〜2,496円

TOB価格2,200円は、市場株価法・類似会社比較法のレンジを上回り、DCF法のレンジ内に位置します。

DCF法のレンジには入る一方、算定額は手法で幅があります。DCF法は将来キャッシュフローなどの前提に左右されるため、レンジ内であることだけでは2,200円の妥当性を判断できません。

株主優待も廃止へ

株主優待制度も、TOB成立を条件に廃止される予定です。最後の基準日は2026年3月31日で、今後の優待継続を前提とした株主還元ではなくなります。

最終利益を3.4億円→1.5億円へ下方修正

同日、2026年12月期の業績予想も修正しました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、

3.4億円 → 1.5億円

へ55.9%引き下げられています。

ただし、売上高66億円、営業利益5億円、経常利益4.9億円は据え置きです。

下方修正の理由は、TOBに伴うアドバイザリー費用や弁護士費用など約2.7億円を特別損失に計上する見込みとなったことです。

売上高や営業利益などの予想は据え置きです。TOB価格の条件とは別に、費用を織り込んだ後の利益水準も確認したいところです。

2026年8月14日発表の上期累計は、売上高31.80億円、営業利益0.77億円、純利益0.22億円でした。修正後の通期予想との差額は、下期に売上高34.20億円、営業利益4.23億円、純利益1.28億円です。営業利益予想は据え置かれたため、下期に利益を積み上げる必要があります。この差額は通期予想から上期実績を引いた計算値で、会社が示した四半期予想ではありません。

今後の日程

今後の主なスケジュールは次の通りです。

  • 9月29日:TOB開始
  • 11月11日:TOB終了予定
  • 11月18日:決済開始予定
  • TOB成立後:スクイーズアウト手続き
  • その後:東証グロース市場から上場廃止予定

TOBの成立には、買付下限355万4,400株以上の応募が必要です。

まとめ

普通株式の買付価格は2,200円、期間は2026年11月11日までです。TOB成立後は完全子会社化と上場廃止を予定し、通期の最終利益予想はTOB関連費用の計上で1.5億円に下がりました。買付期間中の市場価格は条件や需給で動き、提示価格で売却できることが保証されているわけではありません。

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出典