発行条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行体 | 奥村組(1833) |
| 社債名 | 第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付、ソーシャルボンド) |
| 発行総額 | 150億円 |
| 年限 | 3年 |
| 利率 | 年2.704% |
| 条件決定日 | 2026年10月8日 |
| 払込期日 | 2026年10月15日 |
| 格付け | A-(JCR) |
| 主幹事 | 大和証券、野村證券、SMBC日興証券 |
| ストラクチャリング・エージェント | 大和証券 |
| 資金使途 | 協力会社への工事代金等の支払いを全額現金払いへ変更することに伴う増加運転資金 |
9月の発行方針との比較
| 項目 | 9月7日の発行方針 | 10月8日の決定内容 |
|---|---|---|
| 発行総額 | 100億円程度 | 150億円 |
| 年限 | 3年 | 3年 |
| 発行時期・払込期日 | 2026年10月予定 | 2026年10月15日 |
| 利率 | 未定 | 年2.704% |
発行額は当初の概算目安を上回りました。「100億円程度」は確定額ではないため、差額を正確な増額幅としては扱えません。資金使途は当初方針から変わらず、協力会社への支払いを全額現金払いへ移すための運転資金です。
ソーシャルボンドとしての位置付け
奥村組は2026年9月請求分から、協力会社への工事代金等について手形払い(債務引受方式を含む)と保留金をやめ、全額現金払いに切り替えました。協力会社の資金繰りを支えるこの取り組みをソーシャルプロジェクトと位置付け、フレームワークを策定しています。会社は、この資金使途によるソーシャルボンドの発行を国内初と説明しています。
JCRの「Social 1(F)」はフレームワークへの評価で、社債の信用格付けではありません。今回の社債の取得格付けはA-です。
利払いと運転資金の負担
発行額150億円に年2.704%を単純に掛けると、元本全額が1年間残る場合の利息は約4億560万円です。3年間元本が全額残る前提の利息総額は約12億1,680万円となります(いずれも発行費用を除く概算)。株式の希薄化はない一方、負債と利払いは増えます。
支払条件の変更はすでに始まっています。今後は現金払いへの切り替えで必要となった運転資金が一時的なものか、営業キャッシュフローや有利子負債に継続して表れるのかが見どころです。発行条件だけでは、資金需要が落ち着く時期までは分かりません。