今日の見方
寄り付きでは半導体関連の反応、その後は商社の会社予想と還元方針を見る順番です。米国企業の決算、日本の休場前終値、これから公表される国内決算を、同じ時点の情報として扱わないことが大切です。
半導体の一角が動いても、すべての日本株に需要改善が広がったとは限りません。日経平均の方向だけでなく、個別株の値持ちや他業種への広がりも点検します。為替や先物は、閲覧した時刻・商品・限月を付けて比較する必要があります。
注目ニュース
1. AMDの決算、データセンターと民生向けを分けて読む
AMDは米東部標準時11月3日16:15(日本時間4日6:15)、第3四半期決算を発表しました。売上高は133.77億ドルで前年同期比45%増。データセンター部門は85億ドル、97%増でした。一方、クライアント・ゲーム部門は37億ドルで8%減でした。
投資家が見る点: AI・サーバー需要と、民生向け需要には差があります。アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)、ディスコ(6146)などでは、顧客の投資計画や製造工程との接点を見たいところです。AMDの増収率を各社の利益成長率へそのまま当てはめることはできません。
同社の第4四半期売上高見通しは170億ドル±3%です。これは会社予想であり、受注や出荷の条件によって変わり得ます。決算内容を評価する場面と、株価が既に織り込んだ期待を評価する場面は分けて考えます。
2. 東証現物は休場明け、比較の起点は11月2日終値
11月3日は文化の日で東証現物市場が休場でした。日本経済新聞社の11月2日日次サマリーによると、日経平均の終値は63,081.86円、前営業日比208.25円安(0.33%安)でした。4日の寄り付きは、この休場前の現物終値から測ります。
投資家が見る点: 先物の現在値と現物の終値は、観測時刻や取引対象が違います。寄り付き直後の上昇だけで流れが定まったと考えず、出来高を伴って値を保てるかを点検します。銀行や内需などへの広がりも、指数寄与度の大きい銘柄の動きと区別したいところです。
休場中の海外材料があっても、11月3日付の日本株現物の終値が新たに付くわけではありません。比較する日付をそろえると、休場による情報のずれを抑えられます。
3. 総合商社4社の決算予定、通期と還元の変更が焦点
各社の公式IRでは、11月4日に丸紅(8002)が11時、三井物産(8031)が12時、伊藤忠商事(8001)が13時、三菱商事(8058)が14時の決算公表を予定しています。いずれも公表前の予定で、現時点の業績結果を示すものではありません。
投資家が見る点: 上期の利益進捗に加え、通期予想、資源価格・為替の前提、資産売却などの一時損益を比較します。配当予想の増額と自己株式取得の新規決定、既存の取得枠の進捗開示は、材料の性格が異なります。
商社は事業構成が違うため、1社の結果だけで業種全体を評価するのは早計です。場中の公表では、発表直後の見出しと資料を読み込んだ後の反応が違う場合もあります。年間の還元総額だけでなく、実施時期や条件も確認対象です。
4. 住友商事の公表済み予想修正を比較材料に
住友商事(8053)が11月2日に公表した通期の親会社所有者帰属利益予想は6,700億円へ増額され、年間配当予想は40円から44円へ修正されました。配当額は2026年7月の1対4株式分割後の基準です。今回の修正は本日新たに発表される決算とは別の、公表済み材料です。
投資家が見る点: 今日発表する商社との比較では、利益の定義、継続収益、一時要因をそろえます。純利益の増加と本業の採算改善は同義ではありません。分割前の配当額と比較するときにも、1株当たりの基準調整が必要です。
予想修正を休場明けの新規開示と扱わず、11月2日までの値動きと、その後に増えた海外情報を区別します。事業別の内訳は住友商事の中間決算に整理しています。
5. 米中間選挙、投票終了と議会勢力の確定は別
米国では現地11月3日に連邦議会選挙が行われます。ペンシルベニア州の公式日程では投票終了は現地3日20時、日本時間4日10時です。州ごとに終了時刻が異なるため、日本の取引時間中にも投開票関連の情報が増える日程です。
投資家が見る点: 開票途中の速報から議会全体の結果を決めつけず、公式結果と暫定集計を分けます。政策への見方が変わった場合も、米金利、ドル円、株価の反応を別々に追う必要があります。政党の勝敗だけで日本株や為替の方向が決まるわけではありません。
議会構成と関税・財政政策の関係は、米国中間選挙のシナリオ分析を参照。確定していない結果を前提とする売買判断には、情報が更新されるリスクがあります。
6. 次の米指標は日本の大引け後、日付の読み違いに注意
ISMの公式カレンダーでは、サービス業の10月調査は米国時間11月4日10時、日本時間では11月5日0時の公表予定です。製造業の10月調査は米国2日、日本3日に公表済みで、発表日と対象月は異なります。
投資家が見る点: これから出る指標の結果を寄り前材料に含めず、今朝の企業決算と今夜以降の経済指標を分けます。金利や為替の変化を一つの調査だけで説明せず、雇用・物価などの情報と照合する見方が必要です。製造業調査と日本株の確認点も参考になります。
確認しておきたい日程
時刻は日本時間。決算の公表予定は変更される場合があります。
| 日時 | 予定 |
|---|---|
| 11月4日10:00 | ペンシルベニア州の投票終了。全国の結果確定時刻ではない |
| 11月4日11:00 | 丸紅の中間決算 |
| 11月4日12:00 | 三井物産の中間決算 |
| 11月4日13:00 | 伊藤忠商事の中間決算 |
| 11月4日14:00 | 三菱商事の中間決算 |
| 11月5日0:00 | 米ISMサービス業調査 |
ほかの国内企業は11月2日〜6日の決算予定へ。寄り付き後は、半導体株の反応、選挙情報と為替の変化、商社の公表資料の順に照合します。選挙や決算の見出しで価格が急変する可能性があり、売買価格と保有量を含めたリスク管理が必要です。
関連ページ
出典
- AMD:2026年第3四半期決算発表(米国11月3日16:15 EST)
- JPX:営業時間・休業日一覧
- 丸紅:IR情報・決算公表予定
- 三井物産:IRカレンダー
- 伊藤忠商事:IRカレンダー
- 三菱商事:IRカレンダー
- 住友商事:2026年度第2四半期決算資料
- ペンシルベニア州:2026年選挙日程
- ISM:レポート公表日カレンダー
確認日:2026年11月4日