まず結論
屋根、ドア、配管、トイレなど、生活に不可欠な部分が壊れた世帯向けの制度です。住宅全体を元通りにする補償ではなく、被災した家で当面暮らせるようにする最小限の修理が対象です。
ここでつまずきやすいのが支払い順序です。被災者が修理代を立て替えて後から請求する制度ではありません。市町村が業者へ修理を依頼し、費用を直接支払うため、自己判断で発注・支払いを終える前に相談が必要です。
支援内容
| 住宅の被害区分 | 1世帯あたりの限度額 |
|---|---|
| 全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊 | 75万7,000円以内(税込) |
| 準半壊 | 36万7,000円以内(税込) |
全壊は原則として修理できない程度の被害であるため対象外ですが、応急修理で居住可能になる場合は対象となることがあります。被害認定だけで自己判断せず、市町村に確認してください。
確認日: 2026-08-13
対象となる世帯
主な条件は次のとおりです。
- 大規模半壊、または自らの資力では修理できない中規模半壊・半壊・準半壊の世帯
- そのままでは住めず、日常生活に不可欠な部分が壊れている
- 応急修理をすれば被災住宅で生活できる見込みがある
対象地域は、災害救助法が適用された熊本県内20市町です。熊本市は救助実施市として別制度を実施するため、熊本市民は熊本市の窓口で確認します。
どこまで修理できるか
対象になり得るのは、屋根などの基本部分、ドア・窓などの開口部、上下水道・電気・ガスの配管や配線、トイレなどの衛生設備です。今回の災害と直接関係し、日常生活に欠かせない部分の緊急修理に限られます。
内装は原則対象外で、家電製品も対象外です。見た目を整えるリフォームや、被災前より設備をグレードアップする費用を広く負担する制度ではありません。
修理前にやること
- 被害箇所を修理前に撮影する
- 被災した市町村の窓口へ相談する
- り災証明書、修理見積書、資力に関する申出書などを準備する
- 市町村の確認を受けてから修理を進める
写真は修理前・修理中・修理後が必要です。被害箇所だけでなく、範囲や数量がわかるように撮影しておくと確認しやすくなります。
賃貸型応急住宅との併用
半壊以上で、応急修理に1か月を超える見込みがあり、自宅に住めず他の住まいを確保できない人は、修理期間中に賃貸型応急住宅を利用できる場合があります。入居期間は原則6か月で、修理完了後は速やかに退去します。
先に賃貸型応急住宅へ入居すると応急修理を申し込めない場合があるため、両制度を検討している人は申込み順を窓口に確認してください。
悪質業者と先払いに注意
災害後は「すぐ直さないと危険」と不安をあおる修理勧誘が増えやすくなります。見積内容、修理範囲、支払先を確認し、自治体の手続き前に高額な契約や支払いを急がないでください。
借家は原則として所有者・管理者が修理します。例外的に対象となる場合もありますが、所有者と居住者の資力、所有者の同意など厳格な確認があります。
まとめ
住宅の応急修理は、被災住宅で生活を再開するための現物支援です。限度額だけを見るのではなく、修理対象、写真、申込順序、自治体から業者への直接支払いという仕組みを理解しておく必要があります。
最も避けたいのは、制度を知らずに修理代を先払いすることです。緊急性が高い場合も、まず被災市町村の窓口へ連絡してください。