期近価格が期先を上回る
バックワーデーションは、同じ原資産について、満期が近い先物(期近)の価格が満期の先の先物(期先)より高い状態です。先物カーブを満期順に描くと右肩下がりになります。現物の供給不足や短期需要の強さが、期近価格を押し上げることがあります。
市場の価格関係を表す言葉であり、「将来、現物価格が必ず上がる」という予想とは別です。先物価格は保管コスト、金利、需給やリスクプレミアムなど複数要因を含むため、形状だけから将来の値動きを決めつけられません。
ロール時の影響は反対向きになることも
先物型商品が期近を売って期先を買い直す場合、バックワーデーションでは期先の価格が相対的に安い局面があります。価格差による乗り換え効果はコンタンゴとは異なる方向に働く可能性がありますが、商品全体のリターンは先物価格の変動や費用にも左右されます。
原油や金属のニュースで「逆ざや」「逆鞘」と表現されることがあります。どの限月の価格を比べているのか、スポット価格と期近を混ぜていないかを確認します。先物カーブは需給の一面を伝える情報で、単独の売買シグナルではありません。
商品の組入れ期限を読む
ETFやETNの資料では、参照する先物指数とロールルールを見ます。限月の選び方が異なれば同じ原油価格を扱う商品でも成績に差が出ます。過去の基準価額と現物指標との差を調べる際には、バックワーデーションの時期があったかも手掛かりになります。
商品先物を組み入れる投資信託やETFでは、基準価額の月次推移と参照指数の構成を見比べると、限月間の価格差が効いた時期を推測しやすくなります。価格の形状は需給を見る窓として扱います。