今日の見方
最初に見るのは、半導体株が高く始まるかだけでなく、その後も買いが続くかです。次にTOPIXと騰落銘柄数を並べ、指数を押し上げる一部の銘柄と市場全体を分けます。仮に日経平均が上昇しても、買いが少数に集中するなら、幅広い業種の回復までは読み取れません。
個別では、利益予想の修正と配当予想の修正を分け、株価がどちらに反応しているかを見ます。米雇用の増加は需要を支える材料である一方、金利への反応によっては高い評価倍率の株に重荷となります。為替も輸出企業の採算と輸入コストの両面に効くため、方向だけで全業種の優劣は決まりません。
注目ニュース
1. 米8月雇用は16.2万人増、次は物価と金利の反応
米労働統計局が9月4日8時30分(米東部夏時間、日本時間21時30分)に発表した8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比16万2,000人増え、失業率は4.1%で横ばいでした。増加した分野には飲食店や地方政府教育が含まれ、情報産業は減少しています。BLSの発表に基づく数字です。
投資家が見る点: 雇用者数の増加だけで景気全体の再加速や利上げを決めつけることはできません。半導体など成長期待の高い株には、需要見通しと金利による評価倍率の変化が別々に作用します。9月11日の米CPIまで、雇用と物価の組み合わせを追う局面です。統計の内訳は米8月雇用の解説にまとめています。
2. ナトコ、通期経常利益予想は22.30億円
ナトコ(4627)が9月4日に公表した2026年10月期第3四半期決算短信では、通期経常利益予想を22.30億円とし、業績予想の修正を明記しました。第3四半期累計の経常利益は18.62億円、前年同期比82.9%増です。年間配当予想54円には変更がありません。ナトコの決算短信に基づきます。
投資家が見る点: 修正後の通期経常利益予想に対する進捗率は約83.5%です。22.30億円から累計実績18.62億円を差し引くと、計画上の残りは3.68億円。この差額は単純計算で、今後の利益を保証する数字ではありません。過去の予想に対する進捗率を使い続けると、計画に対する余裕を大きく見積もることになります。
業績予想が変わっても、配当予想は据え置きです。増益を評価する買いと増配を期待する買いでは根拠が異なります。週明けに株価が上昇した場合も、修正後の利益に対して評価がどこまで切り上がったか、売買が続くかを分けて見ます。
3. 泉州電業、利益計画と配当予想を修正
泉州電業(9824)の9月4日公表の2026年10月期第3四半期決算短信では、通期経常利益予想は130億円、年間配当予想は170円です。業績・配当とも予想修正を明記しています。第3四半期累計の経常利益は98.75億円、前年同期比40.3%増でした。泉州電業のIR資料室に決算資料があります。
投資家が見る点: 修正後の経常利益計画に対する進捗率は約76.0%で、計画との差額は31.25億円です。これも通期予想と累計実績の単純差額であり、第4四半期の会社予想を別途示したものではありません。ナトコと進捗率だけを比較して優劣を付けず、事業ごとの季節性や利益の出方を見る必要があります。
年間170円は中間80円と期末予想90円の合計です。期末分はまだ予想で、実績配当とは区別します。利益計画と株主還元が同時に変わる材料ですが、株価の反応は発表前の期待にも左右されます。増益率や配当額だけで週明けの上昇を断定できません。
4. 米国株は月曜休場、午後は国内景気指標
NYSEの2026年取引日程では、9月7日はレーバーデーの休場日です。内閣府は同日14時(日本時間)に7月分の景気動向指数速報を公表予定。前週末の米雇用統計はすでに発表済みで、週明けの新しい国内材料とは分けて扱います。
投資家が見る点: 米休場でも東京市場には前週末の海外材料が持ち越されます。「新しい米国株の取引がない」ことと「海外の影響がない」ことは別です。景気動向指数も7月の実体経済を示す統計であり、9月の企業業績を直接確定する数字ではありません。発表後は内需・景気敏感株の反応を見ます。
確認しておきたい日程
| 日時 | 予定 |
|---|---|
| 2026年9月7日・東京市場の寄り付き | 半導体株の値持ち、TOPIXと騰落銘柄数の広がり |
| 2026年9月7日14:00(日本時間) | 内閣府・7月景気動向指数速報 |
| 2026年9月7日(米国現地日付) | 米国株式市場はレーバーデーで休場 |
| 2026年9月11日21:30(日本時間) | 米国・8月CPI |
週明けの企業決算は2026年第37週の決算予定で確認できます。発表時刻や予定日は変更される場合があります。
関連ページ
出典
- 米労働統計局「Employment Situation Summary」(2026年9月4日発表、8月分)
- ナトコ「決算短信」(2026年9月4日公表、2026年10月期第3四半期、表紙の予想修正欄)
- 泉州電業「IR資料室」(2026年9月4日公表、2026年10月期第3四半期、配当・業績予想欄)
- NYSE「Holidays & Trading Hours」(2026年の休場日)
- 内閣府「景気統計公表予定一覧」(2026年8月21日更新)
- 米労働統計局「2026年9月の公表予定」(米CPIの公表日時)
※株価への影響は業績、金利、為替、需給によって変わります。本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。