来週の3行予測

① ベースシナリオは64,500〜66,500円。 65,000円を維持できれば、65,830円を足掛かりに66,000円台を試す余地があります。

② 半導体は追い風、ただし米金利が制約。 SOX高とAIサーバー需要はプラスですが、米10年債が4.80%を超えて定着すると高PER株には逆風です。

③ 週末の新規リスクは中東。 金曜終値のBrent92.68ドルに対し、土曜に米・イランの攻撃が再拡大。週明けに95ドルを超えるかで資源株と空運・内需の強弱が変わります。

① 来週の日経平均・TOPIXシナリオ

9月4日の日経平均は65,020.94円、高値65,182.45円、安値64,228.47円でした。TOPIXは4,103.23。日経平均の上昇率に対してTOPIXの上昇は限定的で、金曜は値がさ株への寄与集中が目立ちました。

来週は日経平均の高さだけでなく、TOPIX・値上がり銘柄数・売買代金が同じ方向へ広がるかを見ます。指数が上昇しても市場の広がりが伴わなければ、強気判断は一段抑えます。

シナリオ日経平均の目安条件見方
ベース64,500〜66,500円65,000円前後を維持、原油上昇が限定的半導体中心に戻りを試す
強気66,000〜67,000円65,830円突破、米金利低下、原油安定TOPIXにも物色が広がるかを見る
弱気63,500〜64,500円64,228円割れ、原油急騰、米金利上昇リスクオフ再開を警戒

事実確認: 日経平均の9月4日値は日経平均プロフィルの日次サマリー(2026年9月4日)、先物の65,830円はJPX「当日取引高等」の9月4日ナイト・セッションを参照。指数・市場データの利用条件や商用利用の許諾要否は、各権利者の最新案内に従う必要があります。

② 米国株・SOX・NVIDIAなど海外要因

9月4日の米国市場は、強い雇用統計を受けてNYダウ-0.51%、S&P500-0.38%、NASDAQ-0.29%。一方、SOXは+3.37%と逆行高でした。

米8月非農業部門雇用者数は16.2万人増、失業率は4.1%。米10年債利回りはReuters集計で4.774%まで上昇しました。強い雇用は景気面ではプラスですが、利上げ観測を通じて高PER株のバリュエーションには逆風です。

半導体の実需面では、Foxconnが8月売上高T$921.8 billion、前年同月比51.98%増を公表し、AI需要を背景に7〜9月期が市場予想を上回る見通しを示しました。NVIDIAの9月4日終値は230.36ドル、+0.84%です。

日本株への判断:半導体はやや強気。 ただし、SOX高だけでなく米10年4.8%との綱引きで見ます。

直接確認先: BLS 雇用統計 / Nasdaq SOX / NVIDIA株価 / Reuters 米雇用・米金利 / Reuters Foxconn

③ 為替・日米金利・原油

指標最新確認値来週の見方
USD/JPY156.19円155円割れなら輸出株は慎重
日本10年債約2.9%圏銀行支援、高PER株には負担
米10年債4.774%4.80%超定着なら半導体に逆風
WTI91.48ドル資源○、空運△
Brent92.68ドル95ドル超を警戒

ドル円は9月4日終盤に156.19円。日本の10年金利は週中に3%近辺まで上昇した後、週末は約2.9%圏へ戻りました。なお、財務省が9月1日に実施した10年国債入札の平均利回りは2.995%です。

原油は9月4日終値でBrent92.68ドル、WTI91.48ドル。その後9月5日、米軍がイランの原油タンカー3隻を攻撃し、イラン側も米国関連船舶への攻撃を主張しました。週明けの原油市場は、金曜終値より地政学プレミアムが上乗せされる可能性があります。

日本株への判断:資源○〜◎、銀行○、自動車中立、空運△〜慎重。

直接確認先: Reuters USD/JPY / 財務省 10年国債入札結果 / Reuters 原油 / Reuters 米・イラン

④ 来週の重要経済指標・中央銀行イベント

日時(日本時間)イベント日本株へのポイント
9/7(月)米国市場レーバーデー休場東京市場は国内・アジア材料の影響が相対的に大きい
9/7(月)8:50日銀・8月分統計国内金融環境を見る材料
9/7(月)14:00頃日銀・消費活動指数内需の確認材料
9/8(火)10:305年国債入札国内金利上昇が続くかを見る
9/10(木)21:30米8月PPI米金利・NASDAQの変動要因
9/11(金)21:30米8月CPI9/15〜16 FOMC前の最大材料

FOMCは9月15〜16日、日銀金融政策決定会合は9月17〜18日です。来週のPPI・CPIは、その翌週の日米金融政策を左右する前哨戦になります。

直接確認先: BLS 9月公表予定 / Federal Reserve FOMC日程 / 日本銀行 公表予定 / 財務省 9月国債入札カレンダー

⑤ 来週の主要決算予定

会社IRで直接確認できるものとして、萩原工業(7856は9月7日に2026年10月期第3四半期決算発表を予定しています。

その他の決算予定は、前日・当日に各社IRおよびTDnetで再確認します。予定日は変更される場合があるため、確認できない銘柄を推測で追加しません。

直接確認先: 萩原工業 IRカレンダー

⑥ IPO・株主還元・需給イベント

KOMPEITO(618Aは9月11日に東証グロースへ上場予定で、公開価格は1,600円です。初値だけでなく、公開価格維持と売買代金を見ます。

株主還元では、TDnetで自社株買い、増減配、株主優待、株式分割、自己株式消却を確認します。自社株買いは通常市場買付とToSTNeT-3を区別します。JPXによると、ToSTNeT-3は買方を発行会社に限定した自己株式取得専用の立会外取引であり、通常市場で継続的に買い注文が出る仕組みとは異なります。

直接確認先: JPX新規上場銘柄一覧(618A) / JPX KOMPEITO新規上場概要(618A) / JPX ToSTNeT-3 / JPX 自己株式取得

⑦ 来週強そうな業種・弱そうな業種

業種・テーマ判断主な理由
半導体・AIやや強気SOX高、FoxconnのAI需要。ただし米金利に注意
資源・石油やや強気中東供給リスク、原油90ドル台
銀行中立〜やや強気国内金利が高水準
自動車中立〜慎重ドル円155円割れなら円高負担
空運慎重WTI90ドル超、燃料コスト警戒

半導体と資源が同時に強くても理由は異なります。半導体はAI需要、資源は地政学・供給不安が主因です。原油高が行き過ぎると資源株以外には逆風となるため、「資源高=日本株全体に強気」ではありません。

⑧ 来週の注目銘柄

銘柄・テーマ来週の材料判断
アドバンテスト(6857SOX高、AI半導体需要やや強気
東京エレクトロン(8035半導体指数高と米金利の綱引き中立〜やや強気
キオクシアHD(285AAIサーバー・メモリー需要やや強気
INPEX(1605)・ENEOS(5020原油90ドル台、中東緊張やや強気
MUFG・SMFG国内金利高止まり中立〜やや強気
トヨタ・ホンダドル円156円台中立
JAL・ANA HD原油90ドル超慎重

来週見るべき3ポイント

1. 日経平均「65,000円」「65,830円」「66,000円」

金曜現物終値は65,020.94円、金曜夜の日経225先物は65,830円です。

65,000円維持 → 金曜の反発を引き継ぐ 65,830円突破 → 夜間先物以上の買い需要を確認 66,000円定着 → 66,500〜67,000円方向を試す余地 64,228円割れ → 金曜安値更新、弱気シナリオへ

2. Brent「95ドル」を超えるか

金曜終値は92.68ドルですが、その後に米・イランの攻撃が再拡大しました。

90〜93ドル台 → 地政学リスクを一定程度吸収 95ドル突破 → INPEX・ENEOS優位、空運・化学・内需には逆風 100ドル接近 → インフレ・金利上昇を通じ指数全体の重荷

3. 米10年「4.80%」と9/10 PPI・9/11 CPI

米10年債は9月4日終盤に4.774%です。

4.80%超で定着 → 半導体・グロースの上値を警戒 4.70%台前半へ低下 → AI・高PER株には追い風 PPI/CPIが強い → 利上げ観測・ドル高・金利高を警戒 物価が落ち着く → 金利低下を通じ日本の半導体株にも支援材料

来週は、「65,000円を維持できるか」「原油が95ドルを超えるか」「米10年債が4.8%を超えるか」の3本を軸に見ます。

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出典