中国AI・ロボット関連株10銘柄の下落率比較

集計条件

期間は2025年9月12日から2026年9月11日まで。上場後52週未満の銘柄は上場日から集計し、期間中の日中高値と9月11日終値を比べました。株式分割、併合、無償割当などで株数が変わった場合は、前後を同じ株数基準へ換算します。配当と売買手数料、為替は含みません。

寒武紀は2026年5月8日に10株につき4.9株の無償割当を実施しました。5月7日以前の株価を1.49で割って比較したところ、期間高値は権利落ち後の6月30日につけた1,620元でした。香港6銘柄の9月11日終値と、上海4銘柄の高値・終値は取引所データで再照合済みです。香港の期間高値はMiniMaxを除く5銘柄で取引所の該当日ファイルを再取得できていないため、表全体を暫定集計とします。

中国AI・ロボット関連株の下落率・暫定ランキング

生成AI、企業向けAI、AI半導体、ロボットから選んだ10銘柄の比較です。中国関連株全体を網羅した下落率上位10社ではありません。

高値比騰落率=(9月11日終値 ÷ 期間高値 − 1)×100

順位銘柄・市場コード52週高値・上場後高値高値日9月11日終値高値比騰落率
1MiniMax/香港001001,330.00香港ドル2026/3/18270.00香港ドル−79.70%
2智譜AI(Z.AI)/香港025132,980.00香港ドル2026/6/22793.00香港ドル−73.39%
3範式智能(Phancy)/香港0668270.00香港ドル2025/10/226.56香港ドル−62.06%
4摩爾線程(Moore Threads)/上海688795941.08元2025/12/11357.85元−61.97%
5宇樹科技(Unitree)/上海6888361,100.00元2026/8/19477.12元−56.63%
6商湯集団(SenseTime)/香港000202.94香港ドル2025/10/61.31香港ドル−55.44%
7沐曦股份(MetaX)/上海6888021,033.00元2026/7/13489.00元−52.66%
8優必選(UBTECH)/香港09880161.00香港ドル2025/10/377.95香港ドル−51.58%
9壁仞科技(Biren Technology)/香港0608270.75香港ドル2026/6/2535.46香港ドル−49.88%
10寒武紀(Cambricon)/上海6882561,620.00元2026/6/301,040.00元−35.80%

※高値比騰落率は小数第3位を四捨五入しました。範式智能は旧・第四範式です。

銘柄別の投資観点

1. MiniMax:売上急増の一方、調整後赤字は拡大

8月26日の中間決算では、売上高が前年同期比283.1%増の1億1,660万米ドル、売上総利益が464.8%増の2,080万米ドルとなりました。調整後純損失は前年同期の1億3,870万米ドルから2億9,300万米ドルへ拡大し、研究開発費は2億9,690万米ドルです。決算の通貨は米ドルで、ランキング表の株価は香港ドルです。

6月末の資金残高は13億2,280万米ドル。これは現金・現金同等物だけでなく、償却原価で測定する金融資産、損益を通じて公正価値で測定する金融資産、拘束性預金、定期預金などを含む会社定義の金額です。

2. 智譜AI:API売上の拡大と研究開発費の差

2026年上半期の売上高は9.54億元と前年同期の約5倍に増えました。うちオープンプラットフォーム・API売上は8.25億元で、売上構成比は前年同期の15.2%から86.5%へ上昇。一方、研究開発費は21.31億元、調整後純損失は19.64億元でした。

3. 範式智能:API急増と粗利益率低下が同時進行

2026年上半期は売上高が43.4%増の37.65億元、純利益は1.28億元となり、前年同期の赤字から黒字へ転じました。API売上は前年同期比860.8%増の4.64億元で、売上構成比は1.8%から12.3%へ上昇。計算資源の費用増により、粗利益率は37.7%から32.8%へ低下しました。

4. ムーア・スレッズ:業績改善にロックアップ解除が重なる

2026年上半期は売上高17.36億元で前年同期比147.4%増、上場会社の株主に帰属する純損失(以下、帰属純損失)は1,156万元まで縮小しました。その後、2,577万4,510株、発行済み株式の5.48%が9月7日から売買可能になると開示されています。

売却可能になったことと、実際に売却されたことは別です。9月7日以降の出来高や株主の売却開示は、業績とは別の材料です。

5. 宇樹科技:高値から半値以下、IPO価格比では約3.16倍

8月19日のIPO価格は150.80元で、上場初日は1,100元まで上昇し、845元で引けました。9月11日終値477.12元は初日高値から56.63%安ですが、IPO価格の約3.16倍、216.39%高です。

初日終値845元と比べても43.54%安です。初日高値、初日終値、IPO価格のどれを起点にするかで、上場後の株価の見え方は大きく変わります。

6. 商湯集団:IFRS黒字と調整後赤字の差

2026年上半期は売上高が23.4%増の29.1億元、粗利益率は41.4%でした。投資先の評価益が寄与し、IFRS純利益は6.2億元となりました。これとは別に、会社は非IFRS調整後純損失3.9億元も開示しています。継続的な収入として示した金額は11.4億元で、売上の39.3%を占めました。

7. 沐曦股份:純利益は黒字、非経常項目を除くと赤字

2026年上半期は売上高が44.7%増の13.24億元、帰属純利益は6.12億元となりました。一方、非経常項目を除いた帰属純損失は4,886万元です。純利益と、非経常項目を除いた損益の方向が異なります。

8. 優必選:ヒューマノイド売上は約15倍

2026年上半期は売上高が104.2%増の12.69億元、期間損失は23.0%減の3.39億元でした。フルサイズのヒューマノイド製品・サービス売上は5.90億元と約15倍に増え、総売上の46.5%を占めています。

信用減損損失は前年同期の130万元から9,107万元へ増えました。これは売掛金などの回収リスクを見積もって計上する損失で、増加額がそのまま実際の未回収額を示すわけではありません。

9. 壁仞科技:売上急増後に新株発行

2026年上半期の売上高は12.36億元と前年同期の約21倍に増え、期間損失は3.77億元へ縮小しました。7月8日には新株の第三者割当完了も開示されています。

9月11日終値はIPO価格19.60香港ドルを80.92%上回ります。期間高値からは49.88%安でも、IPO価格からはなお上昇しています。

10. 寒武紀:売上成長の一方、営業キャッシュフローは減少

2026年上半期は売上高が108.1%増の59.96億元、帰属純利益が122.6%増の23.11億元でした。一方、営業キャッシュフローは3.11億元で前年同期比65.8%減。会社は、仕入れ代金や各種税金の支払い増を主因に挙げています。

10社を比較するときの確認項目

事業・局面主な確認項目
生成AI・企業向けAI売上総利益、研究開発費、調整後損益、継続的な収入
AI半導体製品別売上、在庫、開発ツールや対応ソフト、営業キャッシュフロー
ロボット受注、納入、検収、入金、製品別粗利益
上場後の株式需給IPO価格、売買可能株数、ロックアップ解除日、増資後の株式数

日本株への影響

中国株の下落だけで国内のロボット、FA、センサー、半導体製造装置株への業績影響は決められません。日本企業の決算で、中国向け売上・受注・在庫が実際に変化したかを確認します。

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出典

※本記事は公開情報を整理したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。