今日の見方
前年比では増えたものの、業態・品目別ではばらつきが残りました。自動車が押し上げ、衣服や機械器具は前年割れです。
自動車販売の伸びは完成車メーカーや販売会社の売上を支える材料になる。ただ、販売台数の増加なのか、価格や車種構成による押し上げなのかは、この統計だけでは分からない。小売各社では名目売上に加え、客数や既存店売上、粗利率を確認したい。円相場や仕入れ価格も採算を左右する。
注目ニュース
1. 小売販売額は前年比2.7%増
8月の小売業販売額は13兆520億円で前年同月比2.7%増となった。一方、季節調整済み指数は前月比1.2%低下。商業全体は52兆6680億円で前年比6.3%増、卸売業は39兆6160億円で7.5%増だった。
投資家が見る点: 前月比の減少が続くか、名目売上の伸びが数量にも表れているか。月次開示の客数や販売点数も手掛かりになる。
2. 自動車がけん引、衣服と機械器具は減少
業種別では自動車小売業が前年比17.7%増、その他小売業が5.2%増、無店舗小売業が3.0%増だった。織物・衣服・身の回り品小売業は6.1%減、機械器具小売業は2.3%減、燃料小売業は0.6%減だった。
投資家が見る点: 自動車の伸びが販売台数、価格、新車投入のどれによるものか。衣料・家電の前年割れについても、各社の月次データで客数や商品構成を確認したい。
3. 百貨店・スーパーは前年比1.2%増
百貨店とスーパーの合計販売額は1兆9514億円で前年比1.2%増、季節調整済み前月比は0.3%増だった。内訳は百貨店が4629億円で前年比1.9%増、スーパーが1兆4885億円で1.0%増だった。
株価材料として見る点: 販売額の増加だけでは利益の動きは分からない。値引きや商品構成に加え、人件費・物流費を踏まえた粗利率と販管費を各社の開示で確かめたい。