2026年度バター・脱脂粉乳輸入枠の検証

今日の見方

13.7万トンは、乳製品の重量をそのまま合計した数字ではなく、生乳に換算した輸入枠だ。バターの年度末在庫見通し4.4万トンとは単位の意味が異なる。両者を直接比べて供給余力を判断することはできない。

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1. 最低輸入数量を維持し、品目別内訳も据え置き

今回の枠は、WTOで輸入機会の提供を約束している最低数量にとどめる。農水省は毎年1月に翌年度の枠を示し、5月と9月を基本に増減の必要性を検証する。10月2日の公表では、数量を増やす判断は示されなかった。

投資家が見る点: 枠の据え置きは、乳業や食品各社の調達価格が変わらないという意味ではない。輸入入札の落札価格、円相場、各社の仕入れ条件を分けて見る。

2. 脱脂粉乳は需要低迷、バターは業務用が堅調

農水省によると、脱脂粉乳とバターでは需要の方向が異なる。バターは飲用需要の減少も背景に、年度を通じて在庫水準を保つ見通しだが、生産が上振れ・下振れする可能性もある。現時点では欠品に至ると積極的に判断できないとしている。

投資家が見る点: 在庫見通しは確定した供給量ではない。製菓・パン・外食では、バターの仕入れ価格と販売価格への転嫁が利益率を左右する。乳業側も、脱脂粉乳の在庫とバターの需要を一括りにできない。

3. バターは原則毎月、脱脂粉乳は需給に応じて入札

農畜産業振興機構は設定枠を分けて輸入入札を行う。バターは基本的に毎月、脱脂粉乳は需給状況に応じて実施するため、年度の枠と各月の実際の輸入は分けて読む必要がある。

株価材料として見る点: 今回の発表は需給判断の更新だ。食品各社の増益・減益を示すものではなく、調達コストの変化が決算に表れるかが次の確認点となる。

出典

※本文と図は、上記の公表資料をもとにKABUTRACKが要約・作成した。