2026年9月東京都区部消費者物価指数

食料に加え、水道料金も押し上げ

総合の前年比は8月の1.9%から2.7%へ、生鮮食品を除く総合は1.8%から2.7%へ伸びが拡大した。生鮮食品を除く食料は3.6%上昇し、総合への寄与度は0.83ポイントだった。エネルギーは1.9%低下した。

水道料金の上昇も総合を押し上げた。生鮮食品やエネルギーを除いても制度・料金変更の影響は残るため、コア指標の加速をそのまま賃金を伴う持続的な物価上昇とは読めない。

全国CPIと賃金への波及

東京都区部は全国CPIに先立つ指標だが、地域ごとの品目構成や料金の違いがある。今回の伸びが全国でも表れるか、賃金上昇とサービス価格の動きが続くかが、日銀の政策見通しを考える判断材料となる。

物価の上振れが政策金利の引き上げ観測を強めれば、国債利回りや円相場にも影響し得る。ただし、市場が事前に見込んでいた内容や海外金利によって、実際の反応は変わる。

小売・外食は価格転嫁後の販売数量が焦点

食品・小売・外食では、値上げで粗利を確保できても販売数量が減れば売上の伸びは続きにくい。粗利率と既存店売上に加え、客数や販売数量を併せて見たい。

銀行では貸出利回りと預金コスト、保険では運用利回りと保有債券の評価損が焦点だ。円高が進む場合には輸出企業の円換算利益を押し下げるため、物価上昇を一律に日本株の好材料とは扱えない。

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