SORとHFTの役割
SORは顧客注文の執行先を探すシステムです。HFT(高速取引)は、低遅延の通信やアルゴリズムを使い、短時間で発注・取消しを繰り返す取引です。個人投資家がSORを選んだからHFTを行っていることにはなりません。
レイテンシー・アービトラージとは
SORが市場Aの有利な気配へ注文を出している間に、その情報や関連市場の動きを検知した高速取引者が別市場の気配を先に変更することがあります。市場間の通信・処理時間の差を使う取引がレイテンシー・アービトラージです。
金融庁の検討では、こうした取引が、本来得られた可能性のある価格改善を小さくするとの指摘が紹介されています。ただし、個々の未約定や価格変化がすべてHFTのせいだと判断することはできません。単純に板が薄い、他の注文が先だった、相場全体が動いた場合もあります。
証券会社側の対策
- 複数市場へIOC注文を同時発注する
- PTS等への成行を東証最良気配の指値へ変換する
- 残数量を速やかに東証へ回送する
- 判定・約定結果や価格改善状況を開示する
対策内容は各社で異なり、時間差を完全になくすものではありません。個人投資家はHFTの速度へ対抗するより、薄い銘柄への大口成行を避け、約定履歴を確認する方が現実的です。