今日の見方
数字は強い。第1四半期の営業利益率は約71.9%で、会社は第2四半期に約79.1%まで上がる計画を示しました。NANDの販売価格上昇が、AIサーバー向けSSDの需要と結び付いて利益を押し上げています。
ただ、メモリ株は好決算の直後ほど次の市況が問われます。7月31日朝にはストップ高買い気配となるほど期待が膨らんでおり、実績が良いだけでは足りません。第2四半期の計画を上回れるか、販売単価とデータセンター向け需要が続くかが株価の評価軸になります。
注目ニュース
1. 1Qは売上収益1兆7,671億円、営業利益1兆2,700億円
売上収益は前年同期比415.5%増、営業利益は1兆2,700億円でした。親会社の所有者に帰属する四半期利益は8,422億円で、前年同期の183億円から大きく増加しています。基本的1株当たり四半期利益は1,539.91円でした。
投資家が見る点: 親会社帰属利益には訴訟損失引当金や株式報酬費用も反映されています。これらを調整したNon-GAAP営業利益は1兆3,262億円、Non-GAAP親会社帰属利益は8,870億円で、両方の数字を分けて確認します。
2. SSD・ストレージ売上は前四半期比96%増
SSD・ストレージの売上収益は1兆1,747億円となり、前四半期の6,003億円から5,744億円増えました。会社は、生成AI用途を中心としたデータセンター向け需要の強さと、平均販売単価の大幅な上昇を増収要因に挙げています。
投資家が見る点: 数量だけでなく単価が上がっている点は大きい一方、NAND市場は供給増や在庫調整で採算が反転しやすい業界です。次の決算で価格上昇が続くか、在庫と設備投資の動きを確認します。
3. 2Qも営業利益1兆8,900億円を計画
2026年7~9月期の会社予想は、売上収益2兆3,900億円、営業利益1兆8,900億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益1兆2,700億円です。平均為替レートは1ドル=162円を前提としています。
投資家が見る点: 第1四半期比で売上収益は35.2%増、営業利益は48.8%増の計画です。円安が追い風になる前提も含まれるため、為替が円高へ振れた場合の利益感応度と、需要の実力を分けて見ます。
4. 営業CFは8,663億円、借入金4,332億円を返済
営業活動によるキャッシュ・フローは8,663億円となり、前年同期の611億円から増加しました。現金及び現金同等物は7,910億円に増え、長期借入金の返済に4,332億円を充てています。親会社所有者帰属持分比率は50.8%でした。
投資家が見る点: 利益だけでなくキャッシュも増え、財務改善に波及した点は確認材料です。ただし、売上債権は前期末から増えており、急拡大した売上が今後どのタイミングで回収されるかも見ておきます。
5. 10月1日付で1株を3株に分割
同社は2026年10月1日を効力発生日として、普通株式1株を3株に分割すると決めました。第2四半期末の配当予想は0円で、現時点で通期業績予想も開示していません。
投資家が見る点: 株式分割は最低投資金額と株価表示を変えますが、分割だけで企業価値や保有株式の実質価値が増えるわけではありません。通期予想、配当方針、米国訴訟の損失額が今後の確認事項です。
確認しておきたい日程
| 日付 | 確認事項 |
|---|---|
| 2026年7月31日 | 2027年3月期第1四半期決算を開示 |
| 2026年7~9月 | 第2四半期の会社計画期間。売上収益2兆3,900億円、営業利益1兆8,900億円 |
| 2026年10月1日 | 1株を3株に株式分割 |
関連ページ
出典
- キオクシアホールディングス「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、2026年7月31日開示
- キオクシアホールディングス「株主・投資家情報」