GPT-6 SolとLunaの発表、GPT-5.6との価格比較と日本株の確認点

今日の見方

今回の発表で先に確認したいのは、モデルの優劣より「安くなった分だけ利用量が増えるか」だ。OpenAIはGPT-6 SolとLunaについて、GPT-6 Astraの技術的進歩をより速く、手頃なモデルへ展開したと説明している。モデルを使う企業には試行回数を増やしやすい材料だが、提供側には単価下落の圧力にもなる。

日本株では、AIを使う企業、AI導入を支援する企業、計算資源を供給する企業を分けて見る。需要が増えれば、GPU・半導体製造装置、データセンター、通信、クラウド、SIの稼働率に波及し得る。ただし、今回の発表に日本企業との契約額や国内売上の開示はない。テーマ連想と業績寄与は切り離す。

GPT-5.6とGPT-6の違い:価格も比較

GPT-6はAstra、Sol、Lunaの3層で展開される。今回の発表文が価格を直接比較しているのは、GPT-5.6のSol/LunaとGPT-6のSol/Lunaだ。1百万トークン当たりのAPI価格を並べると、次のようになる。

項目GPT-5.6 SolGPT-6 SolGPT-5.6 LunaGPT-6 Luna
主な位置づけ高性能・複雑な業務コーディング・エージェント向け高速・大量処理集中作業・大量処理向け
入力価格4ドル*2ドル0.20ドル*0.10ドル
出力価格20ドル*10ドル1.20ドル*0.50ドル
GPT-5.6比比較基準50%安比較基準50%安

*価格は1百万トークン当たり。GPT-5.6欄はGPT-6発表文に記載されたプロモーション価格であり、標準価格やキャンペーン期間を含む契約条件とは異なる。OpenAIはGPT-6 Sol/Lunaについて、GPT-5.6のプロモーション価格より50%安いと説明している。実際の表示価格は、Solが入力4ドル→2ドル、出力20ドル→10ドル、Lunaが入力0.20ドル→0.10ドル、出力1.20ドル→0.50ドルである。GPT-6 Astraは最上位モデルで、今回のSol/Lunaとは直接の価格比較対象に含まれていない。

違いは世代番号だけではない。GPT-5.6はSol・Terra・Lunaを用途別に展開していたのに対し、GPT-6はAstraを最上位に置き、SolとLunaへ同世代の技術改善とキャッシュ・推論効率を広げる構成だ。価格だけでなく、1件の仕事を完了するまでの再実行回数や処理時間も見なければ、実際のコスト差は判断できない。

注目ニュース

1. GPT-6 SolとGPT-6 Lunaを追加、低コストのモデル群を拡充

OpenAIは米国時間9月22日(日本時間9月23日)、GPT-6 Astraに続くモデルとしてGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを発表した。Astraと同様の手法を用い、専門業務、事実性、コーディング、コンピューター操作、アラインメントの改善を、より速く低価格なモデルへ広げたという。APIではgpt-6-solgpt-6-lunaとして提供する。

投資家が見る点: モデルの選択肢が増えるほど、企業は用途と予算に応じてAIを業務へ組み込みやすくなる。一方、採用モデルが増えただけで国内上場企業の利益が増えるわけではない。導入件数より、継続契約、処理量、業務時間の削減、導入後の粗利を確認したい。

2. API価格をGPT-5.6の比較価格比で50%引き下げ

OpenAIが示した1百万トークン当たりのAPI価格は、GPT-6 Solが入力2ドル・出力10ドル、GPT-6 Lunaが入力0.10ドル・出力0.50ドル。GPT-5.6 Solの入力4ドル・出力20ドル、GPT-5.6 Lunaの入力0.20ドル・出力1.20ドルというプロモーション価格との比較で、発表文ではGPT-6 Sol/Lunaを50%安いと説明している。表示された単価には入力と出力で差があるため、利用比率と処理量を踏まえて実コストを計算する必要がある。

株価材料として見る点: 価格低下はAIエージェントの試行回数や長時間稼働を増やす可能性があるが、モデル提供側の単価には逆風だ。日本株の関連銘柄では、AIサービスの利用量が増えても、クラウド費用や人員費を差し引いた利益が残るかを見なければならない。

3. キャッシュされた入力の読み取りに90%割引、法人利用を意識

OpenAIは、GPT-6向けのプロンプトキャッシュで、再利用する入力のキャッシュヒット率を高め、キャッシュされた入力トークンの読み取りに90%の割引を適用すると説明している。推論の難しさに応じた設定やツールの変更でも、既存コンテキストを再利用しやすくしたという。GPT-6 SolとLunaは9月22日(日本時間9月23日)からChatGPT Work、Codex、APIなどで提供を始め、通常のChatではまだ提供していないとしている。

投資家が見る点: 長い会話や業務エージェントでは、同じ文脈を毎回読み直すコストが採算を左右する。国内のクラウド、通信、SI、セキュリティ関連では、AI対応という看板より、データ接続、権限管理、監査ログ、運用費まで含めた継続収益が確認できるかが重要になる。

確認しておきたい日程

日時確認事項
2026年9月22日(米国時間)/9月23日(日本時間)OpenAIがGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを発表
2026年9月23日以降ChatGPT Work、Codex、APIなどでの提供状況を確認。通常のChatでは未提供と説明
各社の次回決算・事業説明会AI関連の受注、稼働率、継続契約、推論費用、導入後の利益率を確認

関連ページ

出典