今日の見方
今回の要点は、対象を単に広げることではなく、業種分類より「何の技術を使い、どの分野で売上を伸ばしているか」を重視する形に移すことです。AI、先端ハードウェア、ロボティクス、クラウド、デジタル関連に加え、量子計算などを含むフロンティア技術までテーマを広げます。
一方、構成銘柄を50社に増やしても、小型株を無制限に加える制度ではありません。候補は恒生総合大型株・中型株指数の構成銘柄が対象で、新規採用には流動性条件もあります。売上成長率枠には、直近2期それぞれの年間売上高が5億香港ドル以上という条件が加わりました。
改革で変わること
業種の枠を外し、技術テーマで選ぶ
これまでは候補企業が工業、一般消費財、ヘルスケア、金融、情報技術の指定5業種に属することが条件でした。新ルールではこの業種条件を撤廃し、デジタルプラットフォーム・ソリューション、人工知能、先端ハードウェア、ロボティクス・自動化、クラウド、フロンティア技術の6テーマで対象を捉えます。技術のサブテーマも16から24へ増やします。
ただし、技術テーマへの高い事業関連性とイノベーション審査は引き続き必要です。技術を活用した事業であること、研究開発費の売上高比率が5%以上であること、または前年比売上高成長率が10%以上であることのいずれかが基準となります。
時価総額枠に売上成長枠を追加
構成銘柄は30社から50社へ拡大します。上位40社は時価総額順位で選び、残る10社は過去12カ月の売上高成長率で選ぶ二本立てです。成長枠を設けることで、時価総額だけでは入りにくい成長企業にも採用機会を設けます。
選定対象は、香港上場の全メインボード企業から恒生総合大型株・中型株指数の構成銘柄へ変更されます。現行構成銘柄以外の候補には、直近3カ月の1日平均売買代金が1億香港ドル以上という流動性条件も適用されます。売上成長枠では、直近2期連続で各期の年間売上高が5億香港ドル以上であることも必要です。
投資家が見る点
新ルールは、香港テック企業の事業領域が従来の業種分類をまたいで広がったことに対応しながら、指数連動商品の売買に必要な規模と流動性も保つ設計です。指数会社による今回の協議では各案に8割を超える支持が集まり、採用銘柄数の拡大と売上成長枠が決まりました。
日本では、恒生科技指数(配当込み・円換算)への連動を目指すグローバルX チャイナテック ETF(380A)が関連商品です。運用対象の見直しは指数変更の影響を受けますが、どの銘柄が採用されるかはまだ未公表です。11月20日の構成銘柄発表と、12月7日の適用後に上位銘柄の比率や指数連動商品への影響を確認する材料になります。
確認しておきたい日程
- 2026年11月20日:構成銘柄の見直し結果を公表予定
- 2026年12月7日:新しい構成銘柄・算出方法を適用予定