今日の3行まとめ
- 日経平均は70,683円98銭で続伸し、終値で7万円台を約3カ月ぶりに回復しました。
- TOPIXは0.92%高、グロース250は1.43%高。プライム市場の約74%が上昇し、後場に買いの裾野が広がりました。
- 大引け後はディスコの四半期最高出荷、放電精密加工研究所の上方修正・増配、アクセルスペースの下方修正が焦点です。
① 本日の日本市場まとめ
| 指標 | 終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 70,683.98円 | +737.12円(+1.05%) |
| TOPIX | 4,183.56 | +38.34(+0.92%) |
| 東証グロース市場250指数 | 823.83 | +11.59(+1.43%) |
| 日経平均・日中高値 | 70,798.62円 | |
| 日経平均・日中安値 | 69,813.16円 | |
| 東証プライム売買高 | 21億3,700万株 | |
| 東証プライム売買代金 | 7兆3,048億円 |
日経平均は69,954円61銭で始まり、寄り付き直後に69,813円16銭まで下落しました。その後は米ハイテク株高を受けたAI・半導体関連株への買いと、円安を追い風に上昇。後場は先物主導の買いも入り、終値は前場引けの70,081円53銭から602円45銭上昇しました。
東証プライムの騰落は値上がり1,153、値下がり349、変わらず50。33業種中30業種が上昇し、指数寄与度の大きい半導体株だけでなく、非鉄金属、銀行、自動車などにも買いが広がりました。売買代金が7兆円を超えた点からも、薄商いだけで押し上げられた上昇ではありません。
② 朝刊・昼刊から何が変わったか
朝刊では「日経平均が7万円を再び試すか」「半導体株以外へ上昇が広がるか」が確認点でした。前場は70,416円78銭まで上昇した後に70,081円53銭まで伸び悩みましたが、後場は上昇が再加速し、日中高値を70,798円62銭まで切り上げました。
昼刊時点ではTOPIX型の循環物色が先行し、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、キオクシアが日経平均の上値を抑えていました。大引けにかけて東京エレクトロンは上昇寄与に転じ、アドバンテスト、TDK、ファーストリテイリング、フジクラなどとともに指数を押し上げました。一方、ソフトバンクグループとキオクシアは下落したままで、AI関連の中でも選別は続いています。
現物市場の終了後には、植田日銀総裁が全国証券大会で挨拶しました。経済・物価はおおむね日銀の見通しに沿って推移しているとの認識を示し、基調的な物価上昇率を2%程度に定着させる考えを述べています。東京市場の株価にはまだ反映されていません。夜間の円相場や金利、翌日の銀行株と高PER株が最初の手掛かりになります。
③ 業種・テーマ別の強弱と寄与銘柄
AI・半導体
アドバンテスト(6857)は41,850円、前日比1,550円高で取引を終え、日経平均を約334円押し上げました。TDK、東京エレクトロン、太陽誘電、ディスコも上昇。台湾株の最高値更新や生成AI関連需要への期待が買いの背景です。
ただし、キオクシアホールディングスとKOKUSAI ELECTRICは下落しました。半導体株を一括りにせず、装置、検査、電子部品、メモリーで強弱が分かれています。
非鉄金属・電線
非鉄金属は業種別上昇率の上位となり、フジクラ、三井金属、JX金属などが上昇しました。AIデータセンター向けの電力・通信インフラ需要と、循環物色の両方が支えです。
銀行・輸出関連
国内金利が3%台で推移するなか、みずほフィナンシャルグループなど銀行株が堅調でした。ただ、金利上昇は保有債券の評価や預金コストにも響きます。利ざや改善だけで銀行株の値動きを説明するのは早そうです。ドル円が158円台前半へ上昇したことは、トヨタ自動車など輸出関連株の採算期待を支えました。
指数の重荷
ソフトバンクグループは日経平均を約163円押し下げ、キオクシア、三菱重工業、レゾナックなども軟調でした。日経平均全体は大幅高でも、前日までに上昇した高値圏の銘柄では利益確定売りが残っています。
④ 為替・金利・先物・海外時間への引き継ぎ
ドル円はアジア時間に157円76銭台から158円24銭台で推移し、17時前後は158円台前半でした。円安は輸出株を支えましたが、植田総裁の挨拶後に追加利上げ観測が強まる場合は、円高方向への反応も想定されます。
国内の新発10年国債利回りは3.12%近辺。財務省が実施した10年国債第384回入札は、募入平均利回り3.101%、募入最高利回り3.103%、応募額7兆4,011億円、募入決定額1兆9,661億円でした。入札通過後も長期金利は高水準で、銀行には利ざや面で追い風となる一方、不動産や高PER株には割引率上昇が重荷となります。
大阪取引所の日経225先物12月限の日中清算値は70,900円、前日清算値比810円高でした。現物終値を216円上回っており、夜間取引で70,900円前後を維持できるかが翌朝の目安です。海外時間は米国の8月貿易統計と米長期金利、半導体株の動きに注目です。
⑤ 本日の決算:良い・悪い
良い材料
ディスコ(6146) 2027年3月期第2四半期の個別売上高は1,185億円(前年同期比38.9%増)、出荷額は1,239億円(同60.0%増)でした。出荷額は生成AI向けを中心に四半期最高。上期売上高2,136億円は、直近の個別予想2,011億円に対して106.2%の達成率です。正式な決算発表は10月22日の予定です。
放電精密加工研究所(6469) 2027年2月期通期予想を、売上高167億1,900万円から170億6,700万円、営業利益14億3,600万円から18億3,200万円、純利益8億6,600万円から11億5,100万円へ上方修正しました。期末配当予想も20円から25円へ引き上げています。
note(5243) 2026年11月期第3四半期累計は、売上高40億5,800万円(前年同期比33.2%増)、営業利益8億4,900万円(同567.0%増)、純利益9億9,400万円(同368.1%増)でした。通期予想は売上高56億5,000万円、営業利益11億円で据え置きです。
古野電気(6814) 2027年2月期中間期予想を、売上高760億円から799億円、営業利益100億円から128億円、純利益80億円から99億円へ上方修正しました。商船市場向け販売の進捗と採算改善が理由です。通期予想と配当予想は10月9日の決算発表時に示す予定です。
悪い材料
アクセルスペースホールディングス(402A) 2027年5月期予想を、売上高90億円から67億円、営業損失8億円から23億円、純損失2億4,000万円から36億5,000万円へ下方修正しました。小型衛星「GRUS-3」7機のうち4機で高速通信系統の恒久故障が確認され、18億7,900万円の減損損失を計上します。
判断が分かれる材料
サカタのタネ(1377) 2027年5月期第1四半期は売上高246億7,000万円(前年同期比7.2%増)でしたが、営業利益は33億8,700万円(同24.1%減)、純利益は22億3,900万円(同38.4%減)。通期予想は売上高1,100億円、営業利益135億円で据え置きました。
⑥ IPOの新しい動き
JPXは10月6日、RECEPTIONIST(660A)の東証グロース市場への新規上場を承認しました。上場予定日は11月10日、公募は5万株、売出しは141万6,200株、オーバーアロットメントによる売出しは21万9,900株、売買単位は100株です。仮条件と公開価格は未定です。
10月6日に新規上場した通常市場のIPOはありません。TOKYO PRO Marketは通常市場と区別して扱います。
⑦ 株主還元・株主優待・自社株買い
- 放電精密加工研究所(6469):業績予想の上方修正を受け、期末配当予想を20円から25円へ増額しました。
- KDDI(9433):9月に178万8,700株、53億9,946万7,450円を市場買付。5月の決議以降の累計は1億1,326万1,239株、2,666億7,942万2,525円です。取得枠は上限1億4,600万株、3,000億円です。
- NSD(9759):10月1日から6日までに6万8,800株、2億389万3,650円を市場買付し、5月決議分の取得を終了しました。累計は73万1,400株、19億9,971万5,300円です。
いずれもToSTNeT-3ではなく、市場買付として開示された実績です。
⑧ 今日動いた注目銘柄
- アドバンテスト(6857):日経平均の上昇寄与トップ。生成AI関連需要への期待から、連日で株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。
- ディスコ(6146):大引け後に四半期最高の出荷額を発表。翌営業日は、出荷の強さが株価にどこまで織り込まれていたかが焦点です。
- フジクラ(5803):非鉄金属とAIインフラの両面から買われ、指数上昇にも寄与しました。
- みずほFG(8411)など銀行株:国内長期金利の高止まりと、日銀の利上げ継続観測が支えです。
- ソフトバンクグループ(9984):AI関連株が総じて堅調ななか下落し、日経平均の最大の押し下げ要因となりました。
- アクセルスペースHD(402A):大引け後に通期予想を下方修正し、減損損失も発表しました。翌営業日は、衛星故障の影響が業績予想にどこまで織り込まれたかが焦点です。
明日見るべき3ポイント
- 日経平均70,000円の支持力 終値で7万円を回復した後、翌日も同水準を維持できるかが最初の確認点です。上値は本日高値70,798円62銭と先物清算値70,900円が目安になります。
- 植田総裁発言後の円・金利・銀行株 東京市場の終了後に出た日銀の物価認識を、翌日の為替・債券市場がどう受け止めるか。銀行株の利ざや期待と、高PER株への金利上昇の重さを見比べます。
- 半導体株の広がりと大引け後開示 アドバンテスト1銘柄で日経平均を約334円押し上げました。ディスコの出荷速報や米半導体株を受け、装置・部品・メモリーへ買いが広がるかが焦点です。
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出典
- 日本経済新聞社「日経平均プロフィル」日次サマリー(日経平均の終値・前日比・日中高安、2026年10月6日)
- 日本取引所グループ「リアルタイム株価指数値一覧」(TOPIX・東証グロース市場250指数、2026年10月6日)
- ディスコ「2026年度 第2四半期 個別売上高および出荷額速報」(2026年10月6日)
- 放電精密加工研究所「通期業績予想・期末配当予想の修正」(2026年10月6日)
- note「2026年11月期 第3四半期決算短信」(2026年10月6日)
- 古野電気「第2四半期連結業績予想の修正」(2026年10月5日)
- アクセルスペースホールディングス「通期業績予想の修正及び特別損失」(2026年10月6日)
- サカタのタネ「2027年5月期 第1四半期決算短信」(2026年9月30日)
- KDDI「自己株式の取得状況」(2026年10月2日)
- NSD「自己株式の取得状況及び取得終了」(2026年10月6日)
- 財務省「10年利付国債(第384回)の入札結果」
- 日本銀行「植田総裁:令和8年全国証券大会における挨拶」
- 日本銀行「外国為替市況(日次)」
- 日本取引所グループ「新規上場銘柄一覧(株式)」