今日の見方
9月の対内証券投資は、株式・投資ファンドと短期債の売り越しを、中長期債の買い越しが一部相殺しました。海外勢が日本資産を一様に売ったわけではありません。株式は中旬の処分超が大きく、月次合計には期間内の偏りがあります。月間合計には月内の売買がすべて含まれ、週次の反転と矛盾するものではありません。
株式の処分超は大型株や指数の需給に重しとなり得ます。ただし、これは指定報告機関の契約統計で、取引所の現物売買と同じ数字ではありません。中長期債の取得超が金利低下につながったかは、国債利回りや為替ヘッジコストと照らして見ます。月次統計だけでは、売買主体や取引の背景までは分かりません。
注目ニュース
1. 対内は6兆9,978億円の処分超
非居住者による9月の対内証券投資は、取得141兆9,080億円、処分148兆2,015億円の株式・投資ファンド持分を中心に、合計6兆9,978億円の処分超でした。プラスは取得超、マイナスは処分超を示します。
投資家が見る点: 月間の処分超が翌月も続くかを見ます。この統計だけでは現物株、先物、ETFのどれが動いたか特定できないため、取引所の売買データと分けて扱います。
2. 株式売りと中長期債買いが併存
株式・投資ファンド持分は6兆2,935億円、短期債は3兆7,950億円の処分超でした。一方、中長期債は3兆907億円の取得超で、資産区分により方向が分かれています。
投資家が見る点: 株式の処分と債券の取得が同じ投資家による資金移動とは限りません。満期や投資主体の違いを踏まえ、国内外金利とドル円も見ます。
3. 居住者の対外株式は取得超
居住者による対外証券投資の合計は2,197億円の処分超でした。内訳は株式・投資ファンド持分7,493億円、短期債4,570億円の取得超に対し、中長期債は1兆4,260億円の処分超です。
株価材料として見る点: 海外株の取得超を日本株からの資金流出とみなすことはできません。統計の対象範囲を踏まえて解釈します。
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出典
- 財務省「対外及び対内証券売買契約等の状況(月次・指定報告機関ベース)」(2026年10月8日公表、9月分)
- 財務省「統計表一覧」