2026年8月までのIPO実績と2025年比較 東証IPOは2026年22社、2025年29社。初値騰落率の平均と中央値も前年より低下。 2026.09.08 / 注目1件 IPO実績・8月までを前年比較 東証IPO社数(1〜8月) 2026年 22社 初値上昇 13社 2025年 29社 初値上昇 26社 −7社 前年同期比 初値平均:23.8%(2026年)/51.8%(2025年) kabutrack.com

今日の見方

2026年のIPO市場は、2025年に比べて「社数」と「初値の勢い」の両方が弱い。とはいえ、4月は8社、7月は4社が上場しており、案件が途切れたわけではありません。目立つのは、年初の2月・3月に上場した6社がすべて初値割れとなったことです。

2025年は3月だけで11社が上場し、フラー、ZenmuTech、ミライロなど一部銘柄の大幅上昇が平均を押し上げました。平均値は外れ値の影響を受けやすいため、中央値11.8%と上昇銘柄の比率59.1%を併せて見ると、2026年は初値買いが全面的に強い相場ではないことが分かります。個別案件では、成長率だけでなく公開規模、売出比率、上場時の利益水準を切り分ける局面です。

注目ニュース

1. 2026年1〜8月の東証IPOは22社、前年同期比7社減

JPXの「IPO(東証)」欄で、プライム・スタンダード・グロースの1〜8月を合計すると、2026年は22社でした。2025年同期間は29社で、前年同期比24.1%減です。TOKYO PRO Marketは別区分のため、この比較から外しています。

投資家が見る点: 減少の中心はグロースで、2025年の21社から2026年は15社へ6社減りました。スタンダードは6社から7社へ増えたため、IPO全体の縮小と市場区分の変化を同じ数字として扱わないことがポイントです。

2. 上場は4月・7月に集中、5月は2年連続でゼロ

2026年は2月3社、3月3社、4月8社、6月3社、7月4社、8月1社という並びでした。2025年は2月4社、3月11社、4月3社、6月7社、7月3社、8月1社で、1月と5月は両年とも東証IPOがありません。

株価材料として見る点: 月ごとの社数は承認・上場日程のずれで大きく動きます。2026年は4月に案件が集まった一方、年初の空白を埋めるほどではありませんでした。社数だけで需給を判断せず、同時期に上場する銘柄の規模とテーマの重なりを見ます。

3. 初値騰落率の中央値は32.3%から11.8%へ低下

当サイトの2025年・2026年IPO一覧にある公開価格と初値を使い、1〜8月の東証普通株を集計しました。公開価格に対する初値騰落率の単純平均は、2026年22社が23.8%、2025年29社が51.8%。中央値はそれぞれ11.8%、32.3%でした。初値上昇銘柄は2026年13社、2025年26社です。

投資家が見る点: 平均値には、2025年のフラー(+344.4%)やZenmuTech(+216.5%)、2026年のバトンズ(+153.6%)のような大幅上昇が含まれます。中央値と上昇銘柄比率を重ねると、2026年は一部の人気銘柄に資金が向かっても、IPO全体へ買いが広がったとは読みづらい状況です。

4. 9月は東証IPOが9社予定、比較の基準は変わる

JPXの新規上場銘柄一覧では、2026年9月11日のKOMPEITOから9月25日のレイヤードまで、プライム・スタンダード・グロースの新規上場が9社予定されています。9月16日と18日に複数社が重なるため、公開価格や吸収額だけでなく、上場日が近い銘柄同士の資金配分も焦点になります。

株価材料として見る点: 9月の上場数が加われば、年初来の社数差は縮まります。ただし、予定は変更される可能性があり、初値の強弱も公開規模や地合いで変わります。上場承認時の計画を確定実績と混同せず、各社の公開価格決定後に需給を読み直します。

確認しておきたい日程

日付確認事項
2026年9月11日KOMPEITO(618A)上場予定
2026年9月16日オーディオストック(621A)、オリバー(619A)上場予定
2026年9月17日Skyfall(625A)上場予定
2026年9月18日テクノクラフト(622A)、ベルテックス(623A)、かがやきホールディングス(624A)、akippa(627A)上場予定
2026年9月25日レイヤード(634A)上場予定

関連ページ

出典

本記事の社数はJPXの「IPO(東証)」欄を基準に、TOKYO PRO Marketを除いて集計しています。初値騰落率は公開価格に対する単純集計で、テクニカル上場、上場取消、ETF・REIT・インフラファンドは比較対象から除外しました。本文・表・SVGは公式開示の数値をもとに独自に作成しており、投資判断を断定するものではありません。株式投資には価格変動による元本割れの可能性があります。