今日の見方
6月末権利落ち後の需給が一巡するなか、6月30日はIPOと個別材料の濃い日です。AI・半導体関連の地合いはグロース株の温度感を見る材料になりますが、朝刊では短期の相場観より、確認すべき個別ニュースを優先して整理します。
IPOは、ネイスの初値形成、チャットプラスのブックビルディング、ティアフォーの大型上場承認、7月下旬のGX・廃炉関連IPOまで、7月案件を連続して見る局面に入っています。決算銘柄は、好決算そのものより、通期予想据え置き後に市場がどこまで上振れ余地を織り込むかが焦点です。
注目ニュース
1. 6月30日の日本株、グロース地合いと個別材料を同時に確認
6月30日は、ネイス上場、チャットプラスのブックビルディング、ティアフォー上場承認後の自動運転テーマ、6月29日開示の小売・家電・医療関連決算が重なります。短期資金はテーマ株に向かいやすい一方、内需・還元・優待の個別材料も確認したい日です。
投資家が見る点: AI・半導体や自動運転などのテーマ性だけでなく、決算の進捗率、優待制度の実質的な変更点、IPOの吸収金額を分けて見る必要があります。
2. ティアフォー、7月22日に東証グロース上場へ
ティアフォー(593A)は2026年6月29日、東証グロース市場への新規上場承認を受けました。上場予定日は2026年7月22日です。公募17,449,600株、売出3,968,400株、オーバーアロットメント3,212,700株を予定し、想定発行価格1,015円ベースの吸収金額はOA込みで約250.0億円です。
投資家が見る点: 自動運転・Autoware関連の大型テーマIPOとして注目度は高い一方、2026年9月期は大幅営業赤字予想です。仮条件、海外需要、上場時のグロース市場の地合いを確認したい案件です。
3. ネイス、本日6月30日に東証グロース上場
ネイス(589A)は本日2026年6月30日に東証グロースへ上場予定です。公開価格は1,320円で、子ども向け体操教室、児童発達支援、放課後等デイサービス施設を展開します。
投資家が見る点: 教育・児童支援テーマは個人投資家に伝わりやすい一方、売出株数が公募株数を大きく上回ります。初値後は短期資金の回転、出来高、公開価格近辺での需給を確認したい銘柄です。
4. チャットプラス、IPOブックビルディング中
チャットプラス(598A)は2026年7月15日に東証グロースへ上場予定です。仮条件は1,050円から1,080円、ブックビルディング期間は6月29日から7月3日までです。公募650,000株、売出500,000株、オーバーアロットメント172,500株が予定されています。
投資家が見る点: AIチャットボット・SaaS関連としてテーマ性があります。上場後は、売上成長率、解約率、AI関連投資、利益率の持続性を確認したい銘柄です。
5. ギフティグループ、7月1日に東証プライムへテクニカル上場予定
ギフティグループ(590A)は2026年7月1日に東証プライムへ上場予定です。持株会社化に伴うテクニカル上場であり、公募・売出しを伴う通常IPOとは性質が異なります。
投資家が見る点: 初値狙いというより、eギフト市場の成長、法人需要、持株会社化後の収益管理を見たい案件です。通常の新規公開株と同じ需給イベントとして扱いすぎないことが大切です。
6. アイ・グリッドとビーエイブル、7月29日上場予定
アイ・グリッド・ソリューションズ(603A)は2026年7月29日に東証グロース、ビーエイブル(604A)は同日に東証スタンダードへ上場予定です。603AはGX・再生可能エネルギー、604Aは原子力発電所の建設・保守・廃炉工事と再エネ関連がテーマです。
投資家が見る点: 603Aは想定発行価格710円ベースの吸収金額が約87.7億円、604Aは想定発行価格660円ベースで約24.9億円です。どちらも政策テーマ性はありますが、仮条件・公開価格でバリュエーションと需給を確認する必要があります。
7. インフォネット、株主優待をQUOカードからデジタルギフトへ変更
インフォネット(4444)は2026年6月29日、株主優待の品目をQUOカードからデジタルギフトへ変更すると発表しました。300株以上を6か月以上継続保有する株主への年間13,000円分という優待額は維持され、2026年9月30日基準日分から適用されます。
投資家が見る点: 金額据え置きで交換先が広がるため、優待目的の個人投資家には確認しやすい変更です。ただし、優待だけでなく、配当方針、本業の成長、デジタルギフト受取の手続き期限も確認したいところです。
8. しまむら、第1四半期は営業利益16.8%増
しまむら(8227)の2027年2月期第1四半期は、売上高1,816.63億円、営業利益178.90億円、経常利益187.94億円、純利益128.57億円でした。営業利益は前年同期比16.8%増で、PB、キャラクター商品、気温対応、店舗受け取り連携が支えました。
投資家が見る点: 第1四半期としては売上・利益ともに強い内容です。一方、衣料品小売は天候と在庫の影響が大きく、通期予想は据え置かれています。第2四半期で粗利率と在庫水準を確認したい決算です。
9. 象印マホービン、第2四半期は国内高付加価値品が支える
象印マホービン(7965)の2026年11月期第2四半期累計は、売上高512.10億円、営業利益52.12億円、経常利益54.93億円、純利益35.34億円でした。国内では高付加価値品と価格転嫁が支え、営業利益は前年同期比7.0%増となりました。
投資家が見る点: 中間期の営業利益進捗率は高いものの、通期営業利益予想は据え置きです。海外販売の弱さ、下期コスト、通期上振れ余地を分けて確認する必要があります。
10. ナガイレーベン、3Q減益も高い利益率は維持
ナガイレーベン(7447)の2026年8月期第3四半期累計は、売上高132.67億円、営業利益28.13億円、経常利益29.58億円、純利益20.46億円でした。売上は小幅減、営業利益も前年同期比3.5%減ですが、売上総利益率は40.0%と改善しています。
投資家が見る点: 本業は大きく伸びていませんが、価格改定、海外物流費の低減、海外生産比率の引き上げで採算は守られています。第4四半期では、更新案件の納入回復と患者ウェア需要の戻りが焦点です。
確認しておきたい日程
| 日付 | 確認イベント |
|---|---|
| 2026年6月30日 | ネイスが東証グロースへ上場予定 |
| 2026年7月1日 | ギフティグループが東証プライムへテクニカル上場予定 |
| 2026年7月3日 | チャットプラスのブックビルディング終了予定 |
| 2026年7月6日 | ティアフォーの仮条件決定日、チャットプラスの公開価格決定予定日 |
| 2026年7月15日 | チャットプラスが東証グロースへ上場予定 |
| 2026年7月22日 | ティアフォーが東証グロースへ上場予定 |
| 2026年7月29日 | アイ・グリッド・ソリューションズ、ビーエイブルが上場予定 |
関連ページ
- 2026年IPO年間上場企業一覧
- ティアフォー(593A)IPOニュース
- ネイス(589A)IPOニュース
- チャットプラス(598A)IPOニュース
- ギフティグループ(590A)IPOニュース
- アイ・グリッド・ソリューションズ(603A)IPOニュース
- ビーエイブル(604A)IPOニュース
- インフォネットが株主優待の一部内容変更
- しまむら 決算ノート
- 象印マホービン 決算ノート
- ナガイレーベン 決算ノート
- 日中自動運転IPO比較:ティアフォーとMomenta
出典
- 日本取引所グループ「新規上場会社情報」
- 株式会社ティアフォー「東京証券取引所グロース市場への新規上場承認に関するお知らせ」
- ネイス株式会社、チャットプラス株式会社、ギフティグループ株式会社、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ、株式会社ビーエイブルの上場関連開示
- インフォネット「株主優待の一部内容変更(優待品目の変更)に関するお知らせ」、2026年6月29日公表
- しまむら、象印マホービン、ナガイレーベンの決算短信および当サイト内決算ノート