記事の図解

最初に確認すること

まず勤務先の就業規則で「副業・兼業」「競業」「秘密保持」の項目を探します。届出や許可が必要なら、仕事を受ける前に手続を進めます。

規程だけで判断しにくい場合は、人事・労務窓口の案内や届出様式まで目を通します。

厚労省のガイドラインは現在どうなっている?

厚生労働省は2018年にガイドラインを作成し、2020年9月と2022年7月に改定しました。モデル就業規則では、一律禁止型の規定が削除され、副業・兼業に関する規定が置かれています。

ただし、モデル就業規則は勤務先の規程そのものではありません。実際の届出方法や制限は会社ごとに異なります。

公式ページには2025年3月31日改定の解説パンフレット、届出様式例、管理モデル、合意書様式例が掲載されています。モデル就業規則は2025年12月版です。

雇用・業務委託・個人事業でルールが違う

形態典型例主な論点
雇用型本業会社員+別会社のアルバイト労働時間通算、割増賃金、健康管理
業務委託・フリーランス型本業会社員+業務委託契約条件、報酬、フリーランス法
自営・個人事業型本業会社員+自分の事業就業規則、税務、帳簿、競業・秘密保持

複数の会社に雇用される場合、労働時間は原則として通算されます。一方、フリーランス、事業主、顧問、会社役員など労働基準法が適用されない形態の時間は、原則として同じ通算の対象ではありません。

契約書に「業務委託」と書いてあっても、実態が労働者に当たれば扱いは変わります。契約名だけでは決まりません。

会社が副業を制限する場面

モデル就業規則では、次のような場合に副業を禁止・制限できる規定例があります。

  • 本業の労務提供に支障がある
  • 企業秘密が漏れる
  • 競業によって会社の利益を害する
  • 会社の名誉・信用や信頼関係を損なう

この4項目だけが法律上の禁止理由という意味ではありません。就業規則、雇用契約、秘密保持、競業の条件を勤務先ごとに読みます。

業務委託・個人事業では何が増える?

会社員が副業として事業者から業務委託を受ける場合、条件を満たせばフリーランス法上の「特定受託事業者」に該当し得ます。

対象となる取引では、発注側に取引条件の明示や報酬支払などの義務が課される場合があります。報酬、納期、成果物、知的財産、秘密保持の条件は契約前に確認します。

個人事業へ進むと、売上・経費の記録や確定申告も加わります。このシリーズでは、開業と税務を後半の記事で分けて扱います。

このシリーズの7記事

まとめ

最初に勤務先のルールを確認し、その後で自分の副業が雇用・業務委託・個人事業のどれに当たるかを整理します。契約形態が決まれば、確認する労働時間、契約、開業、税務も変わります。

関連記事

出典